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貝による食中毒

今回は「貝毒による中毒」です。 ひどいと死亡することもある中毒で、昔から貝にあたると怖いといいます。予防は、食べないこと・・・です。 『貝類による食中毒が香港衛生署より報告されている。それによると3月16日16時までに報告された中毒患者は、男性8名、女性16名の合計24名(11歳から57歳)で、いずれも市場で買い求めた2枚貝を自宅で喫食後 20分から3時間で発症している。 めまい、四肢の脱力感、あるいはかすみ目をといった症状を訴えて、公立病院や個人クリニックを受診しているものの、今のところ入院加療が必要なケースはない。貝毒による食中毒は過去5年間に30人が報告されえいる。』 貝による中毒はそれほど珍しいものではなく、日本では戦前戦後の時期に春の浜名湖で採れたアサリで126名が死亡した事件が有名。 アサリに限らずホタテやカキなどもある時期に毒化することがあり、現在では日本の生産地では、貝毒の量が一定以上になると出荷を停止する措置がとられるなど、安全管理が徹底されているようです。 貝が毒化することには、その餌となっているプランクトンの仕業であることがはっきりしています。しかし毒化する時期については一定することはなく、貝の種類によって大きなばらつきがあるため、中毒対策を困難にしているといえるでしょう。 毒は貝の消化管(中腸)に蓄積されるので、内臓を食べなければ中毒は防げます。したがって帆立貝の貝柱は問題なし。しかし、アサリ、カキ、ハマグリ・・・・など 通常貝類は内臓もろとも食べるので中毒を起こしやすいと思われます。 なお貝毒は加熱に強い毒素なので、火を通しても無毒化しません。 予防は、 ①多くの貝を一度に食べないこと。 ②内臓を食べないこと。 これくらいしかありません。 感染予防にこれといった決め手はなく、貝類には常にリスクが付きまとうと考えたほうがよさそうです。

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毒菜(野菜の農薬汚染)に思う

本日の話題は「毒菜」。 たびたび問題になる野菜の農薬汚染ですが、昨日の香港地元紙でも菜心(黄色い花がつくアブラナ科の野菜)を食べた人が農薬中毒に陥ったことがニュースとして取り上げられていました。 出荷直前に農薬を散布したのか、基準より高濃度の農薬を散布していたのか、いずれにしても農薬使用の基準をしっかりと守っていないことが農薬の残留濃度が高くなってしまった原因となっていることに違いはないでしょう。 農薬中毒を防ぐには、野菜をよく洗うこと。水に30分から1時間浸けておくとより効果的です。しっかり洗うことで農薬の中毒はかなり防ぐことができると思うので、いたずらに心配しすぎることはないでしょう。 ところで急性中毒より怖いのは慢性中毒。これは農薬のように急激に中毒症状を起こすのではなく、年単位でじわじわと人体を犯していくものです。 かんきつ類の防カビ剤がその代表とも言えるものですが、某国では国内向けには使用を認めていないのに、輸出向けには公然と使用を継続しているそうです。 我々一般消費者はそのあたりの事情を理解した上で、少しでもリスクを回避するようにしなければいけないと思います。 急性中毒は激しい症状を伴うことが多いので、確かに目が奪われるのも仕方がありませんが、発ガンや遺伝の問題といった慢性毒性についてもしっかりと目を向ける必要があります。 野菜の農薬汚染が取り上げられるたびに思うことを勝手に書かせていただきました。

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ノロウイルス(新聞記事より)

■ノロウイルス 手洗い徹底が予防の基本 患者の隔離も検討を ◆発病時は十分に水分補給   2005/01/16 大阪読売朝刊・くらし健康・医療面  ノロウイルスによる集団感染が全国各地で発生している。冬の食中毒の主役として知られる病原体だが、広島県福山市の特別養護老人ホームでは七人の死者を出し、人から人へうつる感染症としての怖さを印象づけた。どんな特徴を持つウイルスなのか、どうすれば感染の拡大を防げるのだろうか。 (古川恭一、増田弘治)  ★強い感染力   ノロウイルスの第一の感染ルートは食中毒だ。ウイルスに汚染されたカキなどの二枚貝をよく加熱せずに食べて感染することが多い。ウイルスは胃酸では死なず、主に小腸で増えて、一―二日たって下痢、おう吐、軽い発熱など感染性胃腸炎の症状を起こす。ただし健康な人なら重症にならず、一―三日で回復する。   問題は、このウイルスが便や吐いた物の中に大量に排出され、わずかな数でも口に入ると感染することだ。このため「人から人へ」という第二のルートで感染が広がる。   手などについたウイルスが直接、あるいは食品や食器を通じて口に入るほか、飛び散った吐物や便が乾燥するとウイルス粒子が空気中に漂い、それを吸い込んで感染する。  大阪府立公衆衛生研究所感染症部長、奥野良信さんによると、ウイルスは患者の便一グラムに一億個以上含まれるとされ、ボランティアによる実験では、百個以下のウイルスでも発病したという報告がある。症状が治まった後も一週間ほどは、便にウイルスが含まれる可能性がある。   福山の施設では、発症した時期が一斉でなく、殺菌済みの流動食を利用していた人も発症していた。集団感染の出発点はまだ確定しないが、便や吐物を通じてウイルスが広がったとみられている。  ★患者数はそう変わらず   厚生労働省によると、ノロウイルスによる感染性胃腸炎がこの冬、特に多いわけではないという。国は感染性胃腸炎について、約三千の小児科定点医療機関から患者数の報告を受けており、例年、冬場を中心に増える。その多くがノロウイルスだが、患者数は例年とそう変わらない。   集団感染も以前から学校、保育所、病院など様々な場所で多発している。だが、体力の低下した人の多い高齢者施設では命にかかわる恐れがあることが、この冬、各地の事例から浮き彫りになった。  ★高齢者施設での対処  感染性胃腸炎に詳しい東京都立豊島病院感染症科医長、深山牧子さんは「一番の予防策は手洗いの徹底。ただ完全に防ぐのは難しい」と話す。  深山さんによると、感染防止の基本は、看護や介護にあたる人が一つの処置ごとに丁寧に手を洗うことだ。MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)などにも共通する予防策で、これをふだんからきちんとやっていれば、感染リスクはかなり減らせる。手袋をはめて、一人ずつ交換しながら接することも有効だ。  だが、手洗い設備や手袋の数などが整っていないために十分行われないことも 多い。福山の施設でも、オムツ交換時の手洗いが十分でなかったことが指摘され ている。「感染防止は予算との戦い」という面もあるという。   奥野さんは「高齢者施設や学校の調理場などに出入りする人やその家族も、下痢などに注意し、手洗いを心がける必要がある」と指摘する。  ★脱水症状を防ぐ   発症した場合、ノロウイルスに効く薬はなく、症状を和らげて回復を待つしかない。特に大切なのは水分補給だ。高齢者は体内の水分が少ないこともあり、下痢に伴って脱水症状が起こりやすいので輸液も必要になる。急に吐くことも多く、吐いた物で窒息したり、肺に入り込んで肺炎を起こしたりする心配もある。   消毒も欠かせない。便や吐物が付着した所は、手袋やマスクをつけて取り除き、塩素系漂白剤か熱湯で処理する。患者が使った物も同様だ。   施設や病院では患者の隔離が必要だという意見もある。北海道・小樽市保健所長の外岡立人さんは、この考えに立ったマニュアルを作成した。「患者のおう吐は激しく、吐物が霧状になって浮遊し、空気感染する。空気の流出しない部屋へ隔離し、スタッフはマスクやガウン、手袋などで防御すべきだ」と言う。  ★カキは加熱して   出発点になる食中毒を防ぐことも重要だ。ノロウイルスによる集団食中毒は一九九七年に集計を始めて以降、件数も患者数も増える傾向にあり、二〇〇三年は二百七十五件発生。死者の報告はなかったが、患者数は一万人を超えた。食中毒全体の患者数の36%を占め、原因別で最も多い。   ノロウイルスは便から排出され、下水を通じて海に入り、カキなどの二枚貝で濃縮される。そこからまた感染するというサイクルを繰り返す。「加熱用」と表示されたカキは汚染されていると考えるべきで、「生食用」もウイルスがいないという保証はない。   食べる時は表面に火を通すだけでは不十分で、60度程度ではウイルスは死なない。調理したまな板や皿などから生野菜などに付いて感染することもあるので注意したい。    【感染予防のポイント】 ・カキなどの二枚貝は十分に加熱する(中心温度が85度で1分以上)。とくに「加熱用」と表示されたカキは絶対に生で食べない。下ごしらえするまな板、包丁、ふきんなどは専用とし、使用後は十分に洗浄・消毒する。 ・食事や調理の前は手をしっかり洗う。せっけんでウイルスは殺せないが、手の汚れごと取り去るので効果が高まる。 ・下痢などの症状がある人は調理しない。 ・感染が疑われる人の便や吐物はペーパータオルで除き、塩素系漂白剤や熱湯で洗う。  【治療のポイント】 ・スポーツ飲料や番茶などで水分やミネラルを補給する。1日1.5~2リットルが目安。口から取れない場合は点滴で補給する。 ・薬で急に下痢を止めると、ウイルスの排出を遅らせるので逆効果になる。 ・1日10回以上の下痢やおう吐、腹痛がある場合、医療機関にかかる。脱水症状で腎臓にダメージを受けると、回復に時間がかかる。(感染性腸炎研究会のホームページなどから)   〈ノロウイルス〉  1968年に米オハイオ州ノーウォークという町で胃腸炎が流行、72年に病原体が発見され、町の名を冠してノーウォークウイルスと呼ばれた。その後、似たウイルスが次々と見つかり、「ノーウォーク様ウイルス」や「小型球形ウイルス」(SRSV)と呼ばれていた。2002年8月の国際ウイルス学会で「ノロウイルス」が正式名称に決まり、厚労省も昨年から名称を変更した。カリシウイルス科に属し、1本のRNA(リボ核酸)で遺伝情報を伝える。  […]

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流行性脳脊髄膜炎

 先月中国内で脳脊髄膜炎の患者が258名確認され、その内16名が死亡したと、今朝の新聞に報道されている。  脳脊髄膜炎の発生は中国では珍しいことではないが、短期間に発生が集中しており今後さらに大きな流行につながる可能性が懸念されている。  この病気は髄膜炎菌の感染が原因でおこる病気で、人から人に主に飛まつ感染して、時として流行する。(流行性脳脊髄膜炎)   先進国ではほとんど見られなくなったものの、世界的には散発、あるいは時として流行しているため海外においては注意しなければいけない病気のひとつといえる。  香港では2000年から2003年にかけて2~3件報告されている。特に冬から春先にかけての発生が多く、突然高熱を出し、頭痛や嘔吐をともない、インフルエンザと区別がつきにくい症状を呈する。また意識障害をおこしたり、さらには皮膚からの出血が見られ、急激に血圧が低下してショックに陥るというウォーターハウス・フリードリクセン症候群にいたる重篤な症状を示すこともあるという。  春節を控えて人の往来が盛んになる中国では、感染拡大に神経を尖らせており38度以上の発熱患者の列車への乗車を認めないなどの処置も検討されている。  衛生署では、特に旅行先での衛生管理に関して注意を促している。  髄膜炎菌は鼻水に含まれているため、セキやくしゃみ、あるいは鼻をかんだりしたときに、手指にその菌が付着し、さらに触れたものを汚染する。したがって衛生署では手洗いの励行を促している。  現在香港にはワクチンが1000本程度しかないという。すぐにでもワクチン接種を受けなければいけないという状況とは考えられないので、衛生署の注意に従うことでとりあえず問題はないと思われる。

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新型インフルエンザ

 一昨年あたりから鳥インフルエンザに感染した患者が死亡する事例が 散発しているが、このところの状況はさらに深刻の度合いが増しているようだ。  はじめは感染鳥と濃厚な接触があって人が感染したと思われていたのが、最近では鳥から直接感染はもちろん、ヒトからヒトへの感染を疑うケースが 増えてきている。今のところはっきりと人同士の感染が確認されたわけでは ないものの、ウイルスの性状は確実に変化を遂げているようだ。  ウイルスは進化している。  日本の厚生労働省・新型インフルエンザ対策小委員会は、新型インフルエンザが流行した場合、医療機関を受診する患者数は1300万人から2500万人、死亡者を68,000人から167,000人が見込まれるという数字を発表している。日本で毎年、従来型のインフルエンザで死亡するのは数百人から1000人程度なので、新型インフルエンザの脅威が想像できるだろう。  感染者や死亡者数については推計機関によって大きな開きがあるが、ひとたび流行した場合の影響は計り知れない。  今のところワクチン開発を待たなければいけない段階であるが、現在3種類の治療薬が処方可能だ。中でもスイスのロシュ社が製造しているタミフル(リン酸オセルタミビル)が優れているといわれ、国家備蓄を宣言する国もある。香港の一般医療機関でもタミフルを処方できるが、高価であるためそのストックは多くはなさそうだ。日本では買占められるのではないかとのうわさもあり、中には個人輸入して備える人もあるという。  何度も書いてきたが、免疫力を保つことが非常に重要だ。運動、休養(睡眠)、栄養といったことに注意。もちろんストレスも良くない。 日常の衛生管理はとにかく手洗いだ。(うがいはあまり効果がない)  今のところ差し迫った危険性を感じない人がほとんどで、危険性を煽るようなことはするべきではないと訝る人もいるに違いない。しかし新型インフルエンザはごく近い将来必ず生まれる。平時から危機管理をしておくことが大切でしょう。

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食べてはいけない?生カキ

 このところ患者数が激増しているノロウイルス感染は、高齢者向け施設を 中心に死亡者も複数出ていることから社会的な関心も高まっている。  この騒動ではじめてノロウイルスという名前を知ったという人が多いのではないだろうか。  ノロウイルスはもともと小型球形ウイルスと呼ばれていたものであるが、同様のウイルスでノーウォーク様ウイルスと呼ばれるものがあり、混乱しかねないこと から名称をノロウイルスに統一された経緯がある。  冬の食中毒の最大の原因となっているノロウイルスはカキで感染することが多い。 貝類はウイルスを濃縮するため、生で食べることはもともと危険だ。  いつごろから生カキが食べられるようになったか知らないが、縄文・弥生時代の 貝塚からカキ殻が見つかっていることから、カキ自体は相当古くから食されていたことは確かだ。  さて、この冬はノロウイルス感染者が多いということで、便と共に大量に排泄 されたウイルスが海を汚染しているはず。汚水処理場ではウイルスを無毒化 できないので、そのまま処理された排水と共にウイルスが海に流れ出てしまう ことになる。おそらく今の時期、海水中のウイルスの数は相当増えているはずだ。その貝類の体内に蓄積されているウイルスもかなり増えているはずだ。しばらくの間は生カキで感染する危険性がかなり高くなる。  日本のカキは安全だと思っている人も少なくないが、どこのカキでも危険性が高い食品に違いなく、レストラン等で生カキを出さないように指導している日本の 保健所もあると聞いている。  特に人口密度が高い地域に近接した海域で養殖されたカキは危険性が高く、ある専門家は、日本の某産地のカキは絶対に食べないといっているほど。  日本のカキ養殖業者もカキの無菌化処理を行うところが増えてきているのでその安全性は高まっているが、冬の寒い時期にはカキの活動が鈍るため体内のウイルスを吐き出しにくくなる。カキがおいしい季節なのに食中毒の危険性が高まるわけだ。  ノロウイルスは感染力が強いので、家族内で感染することも珍しくない。下痢や嘔吐している家族がいるときは注意が必要で、吐物の処理にはゴム手袋を使用し、事後は石鹸でよく手を洗うことが大切。高齢者施設での集団感染は飲食物で感染しているわけではない。  最後に、ノロウイルスは加熱に弱いので、牡蠣フライは大丈夫・・・・・・ といいたいところであるが、フライは中まで十分火が通っているかわかりにくいので、実は牡蠣フライは食中毒の原因になりやすいといえる。鍋などにも使われるが、十分すぎるくらい火を通しておきたい。

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ノロウイルス流行中

 連日報道されているのでご存知の方も多いと思うが、日本ではノロウイルスの集団感染が各地の高齢者施設でおきている。ウイルス自体は食中毒ウイルスとしても知られているもので、通常は3~4日で回復して予後は良いが、体力がない老人は重症化しやすく、中には今回のような死亡例も報告 されている。乳幼児にとっても重篤な症状を伴うことがあるので十分な注意が必要だ。  ノロウイルスは決して乳幼児や高齢者にのみに問題となる感染症ではない。カキにあたって激しい腹痛や下痢を経験した人は少なくないと思うが、これも同じウイルスで、冬に流行する食中毒原因ウイルスとして知られている。  感染は食品からが最も多いと思われるが、ノロウイルスの感染力は非常に強く、感染者(発症者)がいる一般家庭では家族間で感染して、全員で下痢に苦しむということも有り得ることだ。これはトイレの便器にウイルスが大量に付着している可能性があり、乾燥したウイルスが空気中に舞って周囲に感染を広げることもあるからだ。また下痢便に限らず嘔吐物にも大量に ウイルスが含まれており、嘔吐物の片付けをして感染することもある。昨年は香港の学校で大きな集団感染が起きているが、このような感染経路で患者が増えたものと思われる。  下痢便や嘔吐物の処理を行った後は、便器や床面を塩素系漂白剤100倍希釈液で十分に拭き取り消毒をすることを勧めたい。もちろん嘔吐物の処理にはゴム手袋を使用することを忘れてはならない。乳児のオムツの交換にも注意したい。  なおエタノール(アルコール)や逆性石鹸はあまり有効ではない。  通常は外出後、食前、あるいは調理前の手洗いの励行が感染予防に効果的だ。  生カキは食べないほうがよい。日本のある保健所では、管内の飲食店に対して生カキを出さないように指導していると聞く。完全に安心して食べられる生カキは、極めて限られた産地のものでしかない。日本のカキは無菌処理されているものが増えているものの、海外のものは処理されていない。さらに日本のものでも、カキがおいしい寒い季節にはその活動が低下するため、無菌処理してもカキ体内の浄化が進み難いともいう。体調が悪いときにはカキの生食は避けるべきだろう。 ノロウイルス食中毒の予防に関するQ&A http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/kanren/yobou/040204-1.html