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市販精力剤に注意!

日本の厚生労働省は輸入されて国内で市販されている精力剤に関してその成分を検査したところ、医薬品に該当する成分が多数から検出されたとして、その健康被害を懸念してマスコミ等を通して注意を促している。www.mhlw.go.jp/kinkyu/diet/other/050623-1.html 136件の該当商品はここ3年ほどの間に全国都道府県から寄せられた情報の集積であるが、その多くが中国製である。香港でも市販されているものが多く、興味半分に使用したことがある人もいることだろう。 問題となっている医薬品成分は「バイアグラ」として承認されている「シルデナフィル」のほか、国内外で未承認であるシルデナフィルの別の化合物も少なくない。シルナデフィルの副作用は頭痛、ほてり、視覚障害があげられるが、心臓、血圧などの薬との併用は危険であるとも言われている。シルデナフィルの別の化合物や他にも示されている医薬品成分にも基本的には同じ副作用があるものと考えられている。 シルナデフィルが認可されているのであれば、市販のものに含まれていても問題はないと思うかも知れないが、これら精力剤に含まれる成分は、正式に検定されておらずその含有量も確認できない。さらにそれ以外にも何らかの「医薬品」が含まれている可能性や、製造時に有害な副産物が混入していないとの保証もない。 今回の公表にはないが精力剤と同様に「ダイエット食品」にも問題が大きい。弊社の健康診断でも、ある女性に「肝機能障害」が認められたケースがある。この女性は、健診結果、問診、既往などいろいろな角度から肝機能障害の可能性を検討しても、どうしても原因が考えられないので本人に改めて確認してみた。その結果、ダイエットのために毎日「痩身茶」を飲んでいるとのことだったので、とりあえずその使用を中止してもらって再検査。その結果肝機能障害は改善し肝臓は正常化した。おそらく痩身茶に何らかの医薬品が加えられていたのであろう。痩身用のお茶やサプリメントに甲状腺ホルモンや下剤が含まれていたとしてたびたび問題になっている。他にも「降糖茶」でも低血糖をきたす副作用事故も報告されている。 軽い気持ちで服用を続けて、取り返しがつかなくなる事態も考えられる。巷で市販されている「あやしい」健康食品などには手を出さないほうが無難だろう。もちろん誰かが飲んでいるから・・・という情報だけで安全だという保証など一切なく、何が起きても被害への保障はない。

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広東省でデング熱流行

報道によると中国広東省でデング熱が流行しており、今年はすでに194人の患者が発生しているとのこと。このうち5例については東南アジアで感染して帰国後に発症した輸入例と思われるものの、他はすべて国内(主に広東省内)で感染したものと思われる。広州市政府は関係部署に対し、感染者の更なる拡大を阻止するべく対策を強化するよう指示した。これにより蚊の駆除が広範囲にわたってなされるものと思われる。 広東省でのデング熱流行を受けて、香港衛生署は医師などに対して情報を通知するとともに、診療に際して注意を払うよう促している。また一般市民に向けては蚊に刺されないように啓蒙を進めている。 蚊に刺されないために、  1、長そで、長ズボンの着用。 2、肌に塗るような虫除けの利用。 3、エアコンが無く、部屋の窓を開けておくときは防虫ネットなどを使用すること。 といったことを衛生署は勧めている。 また蚊の発生を予防するよう市民に呼びかけている。  1、空缶、空瓶などに水が溜まらないようにすること。 2、植木鉢の皿に水を溜めないこと。 3、側溝などを詰まらせないようにすること。 デング熱は主に熱帯・亜熱帯地域で年間1億人以上もの患者が発生しているが、昨今の気候温暖化の影響で、発生地域が温帯地域に拡大しており、今後感染危険地域は拡大を続けるものと思われる。沖縄ではいつデング熱が発生してもおかしくはないといわれているほど。中国南部は今や感染の危険性が高い地域と思われるので、十分な注意が必要となる。

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心の病、30代社員に急増

『30代の会社員にうつ病や神経症など「心の病」が急増していることが、社会経済生産性本部メンタル・ヘルス研究所の実施したアンケートでわかった。30代で最も多いとした企業は、04年でほぼ半数だったのが、今年には61%に増えた。また、6割以上の上場企業が、「心の病」を抱える社員が増えたと回答した。専門家は「急速に進む成果主義や管理職の低年齢化が一因ではないか」と分析している。』以上本日の「朝日コム」より 「心の病」が特に30代に多いという実感はないが、少なくとも香港に在住する日本人にメンタルケアの必要性が増していることは、間違いないことだろう。これは、このところ自分自身の異常に気がついて相談してくる人が多いことから特に感じることである。メンタルな問題に関して比較的オープンに話しやすくなった最近の社会的な環境変化が後押しして自分自身の状態を訴えやすくなったのかもしれない。 もちろん相談をしてくる人の影にはその何倍、いや何十倍もの「患者」が存在していることは確かだ。家族や上司が気がついて相談するケースもあるが、多くは表面的には全くわからないことの方が多いはずだ。実際、上司に相談しても、病状について理解が得られなくて困っているという訴えも聞く。 上の記事では職場内のコミュニケーションが少なくなったことが「心の病」が増えている一因とし、職場内での横のつながりをいかに回復していくかが課題であると結んでる。しかし、本当に職場内の横のつながりを回復することで、問題は少なくなるのだろうか。私は非常に疑問だ。 コミュニケーションは確かに非常に大切であるが、人の訴えを聴いてあげようという姿勢が求められる。(「聞く」ではなく「聴く」姿勢)会社組織の中で横のコミュニケーションも大切であるが、単に横のつながりだけだと酒を飲んで愚痴をこぼすだけに終わる可能性があり、問題の解決につながりにくい。やはり上下の関係において風通しを良くして、上に立つ者が部下からの相談事に耳を傾ける姿勢を日頃から示しておくことはとても大切なことだ。 家庭でも同じだ。信じられない人も多いようだが海外駐在員の妻たちがメンタルな悩みを抱えていることが少なくないという。楽しそうにしているのは外に出ている人たちだけで、精神的に壁にぶつかり外出もままならなくなることも珍しいことではない。外に出てこないので問題として認識されにくいのだ。妻の問題に関しては、やはり夫の役割が大切になる。これも会社と同じで不満や愚痴をじっと聴いてあげることが、たいへん大切なメンタルケアのポイントとなる。逆もまた同じ。夫の話をじっと聴いてあげている妻もいるというが、これも夫のメンタルケアには相当な効果をもたらすに違いない。 どのような人間関係でも、お互いの話に耳を傾け傾聴する姿勢は、悩みを持った人々の心を癒す糸口になるに違いない。

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生ウニで集団食中毒

衛生署の発表によると香港内の複数の日本食レストランやラーメン屋にて先月末から今月はじめにかけて、同一業者が納品した生ウニが原因で70名以上が食中毒症状を訴えた。 衛生署では原因を、患者が共通して喫食した生ウニが腸炎ビブリオ菌に汚染されていたものと断定した。腸炎ビブリオ菌は海水中に生息し、夏場水温が高くなると活動が盛んになるため、暑い季節の海鮮料理には十分気をつけなくてはいけないものだ。 魚は真水で洗ってから調理するのが常識だ。もちろんこの場合の魚は一匹丸ごとの場合。これは塩水を好む腸炎ビブリオ菌を洗い流すためだ。ウニは殻から取り出して塩水で洗っただけで木箱に並べられて流通する。寿司や刺身として食べられるときにも洗われることはない。流通の過程で厳密に低温が保たれていれば問題は少ないが、ひとたび室温に戻るようなことがあれば、腸炎ビブリオ菌は急激に増殖し、食中毒の原因となる。 ウニは寿司ネタの中で最も食中毒をおこしやすいものとして、その管理は十分に気をつけなければいけない。これは食品衛生における常識だ。また食べるときも、消費者自らその認識を持って、生カキと同じく体調の悪いときは食べるのを避けるという自己管理が必要だ。 香港では10年ほど前までは刺身など生ものを食べることはなかった。中華料理には魚を生で食べるという概念がないので当たり前ではあるが、数年前の日本ブームのころから寿司が好まれるようになってきた。回転すしなどが日本から入ってきたのもその頃で、今では多くの香港人が刺身や寿司を躊躇なく食べている。 生ものを食べる文化がないところで生ものを食べるのは危険だ。どうしても食べたいときは、生ものを扱うことに慣れている日本人が直接調理するレストランを選びたい。調理を香港人に任せていても、常に日本人の調理人が食材管理や調理を監督している店を少なくとも選ぶべきだろう。 今年は冬に多いノロウイルス中毒患者が夏になっても減少していない。食中毒のあたり年なのかもしれない。食中毒事例一件あたりの患者数はレストランでの食事が原因となっている場合が多いが、全体としては家庭内で感染したと思われる患者数のほうがはるかに多い。 これから当分の間、食中毒をおこしやすい高温多湿の季節が続く。食中毒予防には、家庭内でも十分に注意したいものだ。

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サルモネラ菌食中毒で小学生死亡

報道によると大阪府東大阪市の小学4年生(9歳)がサルモネラ菌による食中毒で死亡したという。管轄の保健所が今月10日に発表したものであるが、サルモネラ菌による子供の死亡は、日本では2002年8月依頼のことだ。 この女児は、4月8日朝に下痢や嘔吐などを発症し、同夜に意識を失い、7月9日に死亡した。患者便からサルモネラ・エンテリティディスが確認されたため、原因は発症の前日に食べた生卵の可能性が高いとみられる。 原因食品と思われる卵は4月7日午前中にパックで購入されたもので、冷蔵庫に保存されていた。一緒に食べた家族には2次感染と思われる症状が妹に現れたが一時的な症状で、他の家族には何も異状は認められなかったという。 卵を原因食品とするサルモネラ食中毒は珍しいものではない。日本では生卵を使った食品(ティラミス)が流行した頃に、特に患者が増加している。世界的にも生卵を食べる習慣がある国は少ないが、卵かけご飯に代表されるように生卵を食べる食文化がある日本では、サルモネラ菌中毒が非常に多い。 サルモネラ菌は動物の消化管に棲み着いている細菌であるが、一般に哺乳動物以外は卵が外に排出されてくる部分は、総排泄口と呼ばれるように肛門なども兼ねているので、産卵時に卵が腸内細菌によって汚染されやすい。サルモネラ菌も卵の表面を汚染することが多いので、生卵を食べる場合は割れたものを避けること、割ったらすぐに食べることが大切であるが、中には「インエッグ」といって約5000個に一個の割合で、卵の中にサルモネラ菌が存在することがある。実はこれが曲者で、多くのサルモネラ菌食中毒の原因となっているのではないかと疑われている。 日本で、卵に表示されている賞味期限はきちんと冷蔵された場合に生食できる期限として解釈しても良いが、今回の事例に関しても本当にその表示で間違っていないかしっかり検討する機会とされても良いのではないかと思われる。場合によっては卵は生食できない食品として分類される可能性も否定できない。 生卵の危険性は決して卵かけご飯だけにとどまらない。親子どんぶり、卵とじ、カツどん、ティラミスなど広い食品に及ぶ。生卵と一緒に食べるすき焼きも同じだ。卵はたんぱく質はもちろんのこと、ビタミンやミネラルも豊富に含む栄養価の高い食品であることに違いはないが、食品衛生上、まだまだ議論しなければいけない課題が多く、現在のところ生で食べる場合は確実に安全な食品であるとはいえないという認識が必要だ。

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ノロウイルス感染症流行

一般に冬場に流行するといわれているノロウイルス感染症が、今の季節も香港で流行が続いており、今年確認された患者数は999人に達した。昨年同期に比べると4割の増加だ。これら患者の多くは老人施設などでの集団感染であるが、もっとも頻繁に起きる食中毒として、その予防には誰もが常に注意しておきたい。 ノロウイルスは1968年に米国オハイオ州ノーウォークでおきた集団食中毒の患者から初めて発見されたため、当初はノーウォークウイルスと呼ばれ現在でも中国名ではその発音に由来する漢字があてられている。現在はさらに分類されているが、一般に日本ではノロウイルスと一括されて呼ばれてることが多いようだ。 ノロウイルス感染は生カキ、ホタテなど貝類からの感染が多い。もともとウイルスは人の便に排泄され、それが海や川に流れ、貝類が摂取してその体内でウイルスを濃縮する。(生物濃縮)A型肝炎も同じだ。 ウイルスを体内に取り込むと1~2日の潜伏期間をおいて、下痢・嘔吐、腹痛といった典型的な胃腸症状を起こすことになる。かなり激しい症状を起こす場合もあるが、何もしなくても2~3日で回復し、まず死亡することはなく予後は良好だ。 感染経路として患者からの直接的あるいは間接的感染も重要だ。これは感染性胃腸炎とも呼ばれるもので、老人施設、乳幼児施設、あるいは学校や病院における集団感染事例がたびたび報告される。患者の便や嘔吐物には大量のウイルスが含まれており、わずかなウイルス数でも感染が成立することから、集団生活の場では容易に感染が拡大する。 患者の嘔吐物や下痢便などには細心の注意を払うことが大切で、処理する場合は必ずゴム手袋を着用してほしい。また空気中にウイルスが浮遊することもあるので換気にもを十分配慮すること。子供の嘔吐物などを処理する親などは、たいへん感染しやすいことを意識し、下痢や嘔吐の原因が不明な場合は感染予防に十分な注意を払いたいものだ。 感染しても症状が出ないことも少なくない。グループで一緒に生カキを食べたのに自分だけが「あたって」しまったということもあるが、これは個人の免疫力に大いに関係することだ。体調が優れないときに生ものを食べることは避けたい。予防接種はないので確実な予防法はない。特に貝類を生食するときに感染機会となるので、生カキは食べないほうが無難だ。たとえ日本産のカキでも安心はできない。

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H5N1ウイルス-中国シンセンで人への感染を確認

中国当局からの報告によると、広東省シンセンで31歳の男性が鳥インフルエンザ(H5N1)ウイルスに感染したとのことだ。中国国営新華社は、この男性は6月3日に発熱し、背部痛や咳といった症状を呈し、その翌日に入院していることを伝えている。現在、この男性は重体に陥っており、周辺の施設での3度の検査の結果ではいずれもH5N1ウイルスが確認されており、さらに検体は北京の研究所に運ばれ最終的な確定診断作業が行われた。WHO(世界保健機関)でも、この事例はH5N1鳥インフルエンザウイルスの人への感染として確認した。今回の事例は、中国において、H5N1ウイルスが人に感染した19例目とされる。 H5N1感染が疑われている患者は、妻が市場で購入してきた鶏を調理して食べているが、直接鶏に触れてはいないという。今のところ妻や家族、あるいは患者との接触が考えられる約100名にはこれといった症状は出ていないが、家族等は当局の監視下に置かれ、現在も経過を観察されている。 今回のケースでは、患者は事前に直接鶏には触れていないとのことで、専門家は彼の感染リスクは他の市民と同じであったと述べている。これが事実であればH5N1ウイルスのタイプが、より人に感染しやすいタイプに変化していることを示唆するものであって、極めて大きな問題となる。 また、患者の妻が購入した鶏には、弱っているなどといった病的な問題があったわけではなかったという。これはH5N1に感染しても元気な鶏がいる可能性を示すものだ。インドネシア(H5N1感染で少なくとも37名死亡)では不良ワクチンの接種が問題となっている。不完全なワクチンを接種された鶏がH5N1ウイルスに感染した場合、鶏は死ぬことなくウイルスがその体内で増殖するため、感染を広げてしまう。これと同じことが中国でも起きている可能性が否定できない。 鶏など動物のH5N1感染事例を発見する前に人感染事例が起きている。本来ならば動物での発生が、環境中にH5N1ウイルスが存在するとの警告になるのであるが、残念ながら人に感染してから慌てて調査するなど、監視体制が十分ではいのが現状といえよう。もちろんこれは中国だけの問題ではない。H5N1の封じ込めには、家禽などの動物における小さな感染事例をしらみつぶしにしていくことが大切であるが、対策が後手に回っているのであれば、いずれ大きな感染事例へと発展し、さらには人類を苦しめるような新しいインフルエンザウイルスの誕生を助けることにもなりかねない。 ところでH5N1への対策だが、当局はシンセンでの患者の確定診断を得たことで、本日より広東省からの生きた鶏の輸入を21日間停止したうえで、香港内での鳥類の監視体制を強化する。さらに空港や港では来港客の体温測定を継続するとともに市民には衛生や健康に関して啓蒙するとしている。またすべての医師には感染疑い例に関して速やかに通報することを申し入れている。 個人レベルでは、手洗いの励行が最も重要な感染予防となる。外出後、食事前、鼻や目など顔に手を触れる前などには必ず石鹸で手を洗うことが大切だ。鳥に触ったり、調理した場合は、手洗いはもちろん調理器具なども十分に洗浄することはいうまでもない。感染症一般に共通した予防であるが、免疫力を落とさないことも大切。しっかり栄養をとり、十分な睡眠時間を確保すること。さらには軽い運動でも良いので、できれば毎日継続することを勧めたい。 現時点では、鳥の病気がたまたま人に感染しただけのこと。この状態でとどまるのであれば特に大きな問題とする必要はない。H5N1ウイルスが今後どのように変化し、拡大していくか常に注目しておきたい。いつ人から人へ感染する新型インフルエンザに変化するかが最も重要なポイントとなる。 必ずその日はやってくる。新しいウイルスがA香港型のように強い感染性を示すのか、あるいはスペイン風邪のように強い毒性も合わせ持つものなのか、専門家にとっても最もと関心が高いころではあるが、今のところその性質を正確に予想することは誰にもできない。 インフルエンザは冬の病気だからと安心していてはいけない。このところ日本ではB型インフルエンザが一部で流行しており、学校閉鎖になったところもあるそうだ。熱帯地方でのインフルエンザ流行にははっきりとしたパターンがないともいう。 神経質になることはないが油断は禁物。不安をあおるような香港の報道に惑わされることなく正確な情報を得て十分に注意していきたい。公的機関から出される一次情報を得るには ネットでアクセスすることが一番手軽だろう。 香港衛生署: http://www.info.gov.hk/dh/WHO: http://www.who.int/en/国立感染症研究所感染症情報センター: http://idsc.nih.go.jp/index-j.html

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中国製痩身薬に西洋薬が混入

香港衛生署は中国製痩身薬から、使用が許可されていない西洋薬が認められたことを公表し、市民にその服用を止めるように呼びかけている。 これまでもいくつもの痩身薬から西洋医薬品が認められるケースがあったが最近公表されたものは下記の2種だ。 1、Xin yan zi pai mei zi jiao nang  (欣燕姿牌美姿膠囊)  未認可医薬品名 シブトラミン2、Fu Fang Xiao Xie Ling Yi”  (複方消屑靈)  未認可医薬品名 グルセオフルビン シブトラミンは、オルリスタット(ゼニカル)とともに、米国ではメリディアという商品名で認可されている肥満治療薬だ。香港でも医師が処方するには問題がないが、ドラッグストアなどでの市販については認められていない。食欲を抑える作用があるので肥満治療に使うことができる反面、血圧や心拍数が上昇することから、高血圧や心疾患の患者には使用は禁忌となる。 肥満治療に使用される医薬品ではあるが、肥満の人には高血圧や心疾患などを伴っていることが多く、当該医薬品の服用は医師の判断の元でないと危険だ。 一方グルセオフルビンは、なんと水虫の薬として使われている抗菌剤だ。爪の水虫には外用薬の効果が期待できないので、内服薬としてグルセオフルビンがかなり以前から処方されるようになった。副作用として頭痛、発疹、あるいは胃腸障害が報告されているが、なぜ中国製痩身薬に添加されていたのかわからない。実はこのグルセオフルビンは、私が学生時代に通った研究室で、「医薬品による胃腸粘膜障害の発生とその修復」に関して解剖組織学的な研究をおこなったときに使った薬だ。このときは胃腸に対する副作用が強いという理由でグルセオフルビンを採用した。 ダイエットは摂取カロリーの調整と運動が基本であって、痩身薬に頼るのは危険だ。食事量をすぐ減らすことができなければ、少なくとも脂っこいものを避けることで摂取カロリーをかなり減らすことができる。それができないから・・・と聞こえてきそうだが摂取カロリーを減らせなければいくら運動しても痩せられない。運動で消費できるエネルギーは思っているよりずっと少ない。どうしてもコントロールができなくて、最後は手術して胃を縛ったり、縫い縮めてしまったりすることも治療法としてはあるが、そこまでしなければいけない肥満はかなり病的だ。 メタボリック症候群が広く知られるようになり、肥満と健康に関して一般的な認識が深まってきたことは好ましいことであるが、必要以上に肥満を恐れて過剰に反応する人も、特に女性には多い。痩せる必要がないのに薬まで使おうとすることもあるようだが、この場合はもっとも健康被害が出やすいものと考えられる。香港在住日本人で、中国製痩身薬で肝機能障害を起こしていることが、弊社の健康診断でわかったケースもある。 肥満は現代の食生活と非常に関連性が高い。過剰な脂質の摂取が良くないといっても毎日脂っこいものを食べていると思われる中国人(香港人)が、10数年前には太ってはいなかった。肥満が極めて少なかったのだ。これは何を意味するものなのか?ファーストフード(ジャンクフード)店が非常に増えていることも関係していることは間違いなさそうだ。たまには自身の食生活について考えてみるのも悪くない。

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メタボリック症候群

「心筋梗塞(こうそく)や脳卒中など生活習慣病の引き金となる「メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)」の疑いが強いか、その予備群とみられる人が40歳を過ぎると急増し、40~74歳の男性の約半数に上ることが8日、厚生労働省の初めての全国調査で分かった。女性も同じ年代で5人に1人が当てはまり、該当者は全国で約1960万人と推計されている。同省は深刻な事態と受け止めている。」  5月8日 朝日新聞報道より抜粋 肥満、高血糖、高中性脂肪血症、低HDLコレステロール血症、高血圧。このうち3つが重なればメタボリック症候群と呼ばれ、相乗的に動脈硬化を進行させ、循環器系疾患のリスクを顕著に高めることが判っている。今回の厚生労働省の全国調査を見なくても、深刻な状況は以前から専門家の間では常識とされていた。今一度、自分の健康診断の結果を再確認してください。 弊社で実施させていただいている健康診断の結果を見ていても、メタボリック症候群に該当する人が非常に多いことは日常的に感じている。しかし当人はその危険性についてまったく自覚がないことがあまりにも多い。 同じ受診者の結果を毎年追っていくと、特に血糖値や中性脂肪値は肥満度との相関性が大きく、これら検査の数値変化は必ずといっていいほど体重の増減と連動している。早い話、太れば必ず悪化するし、減量ができれば確実に改善するわけだ。日常の健康管理は体重のコントロールにあると言っても過言ではなく、さらに適度な運動が加わることで、健康状態が劇的に改善したり、あるいは増進したりすることが明らかだ。太らないことがもっとも大切。すでに太っている場合は、1kgでも2kgでも減量することを勧めたい。 接待や出張が多く、食事のコントロールが難しいと訴える人が多いことも確かであるが、油が多いものは避けることや自宅では飲酒しないことなど、自分にできることから今すぐはじめることが肝心だ。理由を並べていても改善は期待できないわけで、現状より「まし」な状態をくつくる努力が大切なのだ。運動といってもジムに通う必要もなければジョギングする必要もない。そんなことをしても多くの人は挫折する。歩くだけで良い。とにかく歩く時間を確保することだ。忙しくてそんな時間はないとも聞く。通勤にタクシーを使ってないだろうか。会社の車を通勤に使っていないだろうか。タクシーや社用車の通勤利用を止めることからはじめたい。通勤時間を利用して歩くのが一番効率的だからだ。これからの季節、暑くてそんなことできないという人も多いだろう。汗をかいても影響が少ない帰宅時に歩くことを勧めたい。日中、外回りで歩く時間が多い人は、すでに十分な運動量が確保できている可能性もある。そんな人でもさらにプラスアルファの運動をしたい。毎日1万歩が良くて2万歩だと身体に良くないという理由はない。 メタボリックシンドロームの危険性をさらに大きく増幅するのが喫煙だ。ある喫煙者は、「長生きする必要はない、太く短く生きればいいんだ」という。つまり大好きなタバコくらい吸いたいだけ吸っていたいというわけだ。この人が望むように、ある日ぽっくり死ぬことができれば本望なのかもしれないが、脳梗塞で半身麻痺、トイレにも自分で行けないベッドの上だけの生活。しかし意識だけははっきりしている・・・。悲惨なこのような状態で、細く長く生きることになるリスクも大きいことを理解しておきたい。喫煙者は禁煙することを、とりあえず最大の目標としても良いだろう。

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スーパーの野菜から禁止農薬

 香港の2大スーパーマーケット(ウェルカム、パークン)で売られている野菜13種類55サンプルを、環境保護団体グリーンピースが独自に調査したところ(昨年11月、今年3月)、禁止農薬の残留が認められたほか、認可農薬でも基準量を大幅に超える農薬の残留が認められた。  農薬の残留が認められた野菜は41点、農薬の種類は20種類に上る。禁止農薬としては昔は日本でも大量に使用され、世界的にもマラリア蚊対策に膨大な量が使用されてきたDDTやリンデンなど慢性毒性が強い農薬も検出されている。  サンプル購入したこれらのスーパーでは、その8割が中国からの野菜。時々「毒菜」で中毒を起こしたとして話題になり、食物環境衛生署ではそのたびに監視強化するとしているものの、実際には今回判明したとおり日常的に農薬が残留している野菜が店頭に並べられているものと思っていても良さそうだ。  中国野菜は日本でも時々槍玉に挙げられており、生産現場での農薬使用規制がきちんと守られていないものと思われ、輸入野菜の検査を厳密におこなう必要性が強く求められることはもちろんであるが、消費者サイドでも最低限の対策を講じておきたい。もちろん日本から輸入されている野菜を主に購入するというのであれば、中国野菜に関する問題は少ないかもしれないが、まさか外食しない人はいないだろうし、中国野菜を食べないで済ませられる人はごく稀だろう。  購入した野菜はとにかく良く洗うこと。ざっと洗って浸け置きし、そして流水で良く洗い流す。もちろん親水性(水に溶ける性質)の農薬は少ないので水で洗ったところで限界はあるがそれでもかなりの農薬を流すことが期待できる。ただし農薬の類は中国野菜に限らない。たとえば日本にアメリカから輸入されているオレンジ。1970年代、アメリカは日本に対して強力に圧力をかけ、当時、日本でも、アメリカでも使用が禁止されていたOPP(オルトフェニルフェノール)の使用を認めさせてしまった。OPPなしでは船積みされたオレンジが太平洋を渡るあいだにかびてしまうからだ。  中国野菜に限らず我々が消費する農産物品の多くには農薬類が使われ残留している。小麦粉などの残留農薬はかなり濃度が高いという。消費者自身も勉強してある程度の知識を蓄えておくことが大切だ。中国野菜に注意が必要なのは当然であるが、今回の問題もそれにとどまることとせず、日本も含めた食品の安全を考える機会としたい。インターネットで検索するといくらでも関係資料が得られる。食のグローバル化が進み、世界規模で食料・食品問題を考えなければいけない時代だ。専門家に任せる仕事だといわないで、自分自身の問題として勉強してもよいだろう。