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ノロウイルス中毒ー香港オリンピック選手村

9月5日の衛生署の発表によると、ノロウイルスに感染したのは19歳と53歳の女性。9月1日と4日にそれぞれプリンス オブ ウェールズ病院とプリンス マーガレット病院に入院したが、容態は安定している。入院後の検査で二人からはノロウイルスが検出されたが、同じ時期に急性胃腸炎でプリンス マーガレット病院した同施設の57歳の女性からは、ノロウイルスは認められていない。 CHP(centre for Health Protection)のスタッフは、施設の消毒作業を行なうと共に、衛生管理等に関して指導をしている。 ところでこのノロウイルス、食中毒の原因の筆頭にあげられ、また空気感染などに近い形での感染が頻繁に起きるため、集団発生しやすく、患者あるいは感染が疑われる人の扱いには十分な注意が必要になる。 日本人の場合、ノロウイルスに関しては生カキが最も感染源になりやすい。海水中のウイルスをカキの体内で濃縮するためウイルスをもつカキを生食した場合は容易に感染する。日本産のカキは無菌処理されることが多いので感染機会は減っているものの、確実に感染を防ぐことは困難だ。少なくとも体調がすぐれないときに生かきを食べるのは止めたほうがよい。 香港でも生カキによる感染が少なくはないと思われるが、食中毒の形態をとらない感染が目立つように感じる。学校での集団感染も以前に起きている。感染児童が嘔吐した際にそのミストが室内に浮遊し、そのミストに含まれるウイルスによって多くの児童や先生が感染している。ノロウイルスの感染力は極めて強く、一般家庭でも感染者が嘔吐や下痢をしたさいには十分注意しないと二次感染を起こしてしまう。ノロウイルス感染であるかどうかわからない場合でも、嘔吐物の処理では、必ずゴム手袋を着用しなければいけないまたその場合、漂白剤の薄め液(100倍希釈)で床の消毒をしておくと良いだろう。

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インフルエンザ予防接種

今年もインフルエンザ予防接種を受けることができる時期になった。インフルエンザといっても、香港での流行シーズンは年明けからで、まだ暑い今に時期にはぴんと来ないのは仕方ないが、真冬の流行期に向けて11月までには接種を受けておきたい。 毎年5月終わり頃にWHO(世界保健機関)より各国政府に対して、次期インフルエンザシーズンの流行予想が通達され、この情報を元に各国政府機関がそれぞれの前季の流行状況からワクチンの成分を決定し、製薬会社に製造が委託される。新しいワクチンが製品化され医療機関への出荷されるのは例年8月下旬から9月にかけてだ。 香港ではワクチンを製造していないのですべてが輸入されており、輸入元によってワクチンの成分が若干異なる可能性がある。 ちなみに弊社提携医療機関(Metro Medical Centre)にて次期のワクチン成分を確認したところ、A型ブリスベーン(H1N1)A型ウルグアイ(H3N2)B型フロリダ    となっている。輸入元はオーストラリアとフランス。どちらも内容成分は同じだ。香港には中国からもワクチンが入っていると聞くが、残念ながら私の情報にはない。 よくある質問であるが、香港で接種した場合、そのワクチンは日本など他国で有効であるのかどうかということだが、基本的には問題にはならない。 ひとたびインフルエンザの流行が始まったり、あるいは昨今話題のH5N1ウイルス感染が中国、特に広東省など近隣でおきた場合には、予防接種の希望が殺到する可能性が高く、ワクチンの在庫が不足する事態も予想される。接種を希望する場合、早すぎても良くないが、遅くとも11月までには済ませておきたい。 現在のインフルエンザワクチンは新型インフルエンザには無効だが、インフルエンザに感染する確率が減れば医療機関を受診する機会も減り、新型インフルエンザがたとえ発生した場合でも感染のリスクを減らせるはずだ。

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糖尿病患者、遺伝子に特徴あり

国立国際医療センター、理化学研究所のそれぞれの研究チームが糖尿病患者1万人のゲノムを解析した結果、糖尿病患者の「KCNQ1」という遺伝子には、そうではない人の遺伝子には見られないわずかな違いがあることを見つけた。 KCNQ1遺伝子は血糖値を下げるインスリンの分泌にかかわっていると考えられており、この遺伝子が異なるとインスリンの分泌が不足するため糖尿病になりやすいと考えられるという。(発症リスクは1.4倍) 今回KCNQ1の異変によって発症リスクが高まるとされたのは生活習慣と関連が深い「2型糖尿病」だ。早い話、太ることが引き金となって発症するタイプの糖尿病のことで、この発症メカニズムに関しては古くから通説とされてきたが、遺伝子レベルで説明付けられたのは初めてだ。 なお、この成果は国立国際医療センターと理化学研究所が別々に研究していたものであるが、同時に同じ結果を見出して発表することになったのは極めて異例だ。 この結果を受け、今後、糖尿病になりやすいタイプの人を調べる「リスク診断」につながることになるだろうが、糖尿病発症の原因はこれだけではない。実際に知られている糖尿病のタイプには、インスリンの分泌にはまったく異常がないものもあり、この場合には今回の研究結果の応用はきかない。これは血糖(グルコース)を取り込む細胞側のレセプターに問題があるとされるタイプだ。つまりインスリンが持つカギと細胞側のドアのカギ穴が合わなくなってしまうため、細胞のドアを開けられなくなってインスリンを細胞内に放り込むことができなくなってしまって発症する糖尿病だ。 私は健康診断の受診者で血糖値が高い人に両親の糖尿病の有無についてできる限り聞いているが、やはり両親のどちらかでも糖尿病の場合は、その子供の糖尿病発症の危険性は高いと感じる。 両親、あるいは祖父母まで含めて糖尿病患者が一人でもいる場合は十分注意する必要があり、該当する場合は絶対に太れないと思っていたほうが良い。太ってきたと感じたら血糖値が上がらないうちに直ちにダイエットすることをお勧めしたい。 血糖値が110mg/dl以上の人を糖尿病予備軍と呼ぶが糖尿病患者を含め40歳以上では4人に一人いるとされる。通常、血糖値が110mg/dlを上回ってきたら医師あるいは保健師指導の対象となる。 しかし、血糖値が110mg/dlに達していなくても、体重増加と共に血糖値が上昇し、3桁の血糖値になった場合、つまり100mg/dlを超えてきたのであれば、糖尿病のリスクが高いものと判断し、十分注意しておきたい。 糖尿病にかぎらず「太らないこと」は健康状態を保つうえでの大きなポイントになる。体重増加に比例して循環器疾患のリスクが高まることに疑いの余地はない。また肥満で高血糖や脂質異常などを指摘されている場合でも、体重減少と共に健康状態が改善していると単純に思っても構わない。体重は健康状態をあらわす主要な物差しだ。

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ピロリ除菌で胃がん予防

ピロリ菌は強い酸性下でも棲息できる唯一の微生物だ。最近では内視鏡検査や呼気法検査で感染の有無を簡単に調べることができるので、一般にその存在が広く知られるようになってきた。このピロリ菌が胃がんの原因になるということを証明する研究結果が、日本人研究者によって英国の医学誌「ランセット」に報告された。 研究は全国51の医療機関で、505人の早期胃がんの患者の協力の下に実施された。がんを内視鏡で治療したのちにくじ引きで除菌するかしないかの2つのグループに分けて3年間追跡。それぞれのグループで2次胃がんができる人数を調べた。その結果、除菌したグループで9人、除菌しなかったグループで24人に2次がんを認めたが、統計的に処理すると胃がんのリスクは除菌しない場合を1とすると、除菌した場合は0.34となり、明らかに除菌の効果が認められた。明確な結果であり、研究に協力したが最初に除菌しなかったグループの患者も後に除菌している。 これまで、除菌で「前がん状態」が改善したといった研究結果は報告されていたので、ピロリ菌が胃がんのリスクになっているということは定説となっていた。WHO(世界保健機関)でもすでにピロリ菌を発がん性物質等のリストに登録している。今回の研究で採用されたくじ引きで除菌するか否かを決めるという「無作為化比較研究」において、ピロリ菌除菌の胃がん予防効果を証明したのは世界初だ。 胃がんの原因の8割以上はピロリ菌感染が原因であるという。日本人の胃がん罹患数は、すべてのがんの中でも最も多い。この原因の多くがピロリ菌であるならば、ピロリ菌を積極的に除菌すれば、胃がんのリスクは相当減ることが期待できる。 ピロリ菌の感染がわかって薬を受け取っているにもかかわらず薬の服用をためらっている人が少なくないようだ。服用中は飲酒をできる限り避けなければいけないが、飲酒の機会が多いという理由を上げて、結局除菌の機会を逃してしまっている。 除菌薬の服用はほんの1週間ほど。腹部の不快感など副作用もないわけではないが、これで胃がんが予防できるのであれば負担は軽い。ピロリ菌に感染していることが判ったら、ぜひ積極的に除菌するべきだろう。

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平均寿命

平均寿命とは、今年生まれた赤ちゃんがいくつまで生きることができるのかを予測した平均値だ。日本の厚生労働省が昨年の人口統計をもとに算出した日本人の平均寿命を昨日発表した。 それによると、男性79.19歳、女性85.99歳となりいずれも過去最長となり、さらに女性の場合は23年連続世界一の記録となったとのことだ。 男性1位  フィンランド 79.42位  香港     79.33位  日本     79.194位  スイス    79.15位  オーストラリア イスラエル  78.5 女性1位  日本     85.992位  香港     85.43位  フランス   84.14位  スイス    84.05位  イタリア   83.72 どこの国でも女性の寿命の方がはるかに長いがこれは人間の生物としての基本的な性質なのかもしれない。平均寿命は医療の進歩と共に少しずつ伸びているが仮に3大疾患(がん、脳血管疾患、心疾患)での死亡がなくなったら、日本人の場合、男性で8.25年、女性で7.12年平均寿命が延びることになるという。 先進国の平均寿命が長いのは医療水準や教育によるところが大きいが、サハラ砂漠以南のアフリカ諸国では驚くほど寿命が短い。2002年の統計であるが世界で最も短命なのはザンビアの40.5歳(男女平均)となっている。90年代には40歳に満たない国がいくつもあったというから驚きだ。現在、アフリカではHIV(エイズ)感染が公衆衛生上の元も大きな問題となっており、エイズによる死亡が平均寿命を大きく低下させている。 日本国内でも地域差が大きい。全国市町村の平均寿命が5年ごとに発表されているが前回2005年のデータによると 男性最長寿神奈川県横浜市青葉区81.7歳最短命大阪市西成区73.1歳 女性最長寿沖縄県中頭郡中城村 89.3歳最短命東京都西多摩郡奥多摩町 82.8歳 統計では、女性の場合は沖縄の自治体が長寿の上位にいくつもランキングされているが、男性の場合は東京や神奈川の自治体が多くランキングざれており沖縄の自治体が上位に入っていないのが意外な点だ。 意外といえば香港がなぜ長寿かという疑問だ。人口密度が高く、ストレス社会にあって、とても長寿であるとは思えないところだ。なぜ男女ともに世界2位の長寿になれるのだろうか。これといった理由を知らないが、少なくとも医療水準が極めて高いこと、公立病院では誰もが安い医療費で治療を受けられること、老人の外出機会が多いこと、老人を比較的大切にすること、教育水準が高いこと・・・といったことがとりあえず思いつくところだ。 肥満と喫煙者の増加が目立つので、個人的には香港人の平均寿命は、今後短くなるのではないかと思っている。10年先の人口統計では、平均寿命が若干低くなる事態もあり得ると思うのだが、さてどうなることか。

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熱中症

熱中症は熱失神、熱疲労、熱痙攣、熱射病(日射病)というように、その病態から4種類に分類できる。 熱失神炎天下での運動でおきやすいが、室内でも高温に多湿が加わることで発症する。大量の発汗と末梢血管の拡張による血液の循環量減少が原因。意識を突然失うが、体温の上昇は認められないことが多い。水分補給が必要であるが意識がないので輸液しなければならず、直ちに医療機関への搬送が求められる。救急隊が到着するまでのあいだ、できる限り冷却する。 熱疲労大量の発汗があるにもかかわらず、水分や塩分の補給が十分でなかったときに発症する。体温は上昇するが、皮膚表面は冷たく感じることもある。日陰で寝かせて着衣を緩め、扇いで冷却する。少しずつでも構わないので水分の補給を行なうと共に塩分も与える。 熱痙攣発汗とともにナトリウムなどの電解質も失う。大量に発汗するとそれだけ多くの電解質を失うが、水分だけを大量に補給していると血液に電解質異常をきたし、筋肉に痙攣や硬直がおきる。食塩水を与えるが、もちろんスポーツ飲料でも可。失われた電解質を迅速に補給することが大切。 熱射病高温下での運動や作業は身体に様々な影響を及ぼすが温熱中枢まで障害されると体温調節が不能となってしまう。体温は40度以上に達するにもかかわらず発汗が止まり皮膚は乾燥する。危険な状態であり直ちに病院への搬送が求められる。もちろん救急隊員が到着するまでの間は、あらゆる手段を講じて患者の体温を下げるように努力すること。 熱中症の予防(特に運動時)のどが渇いたときには脱水が始まっているので、我慢せず水分を補給する。同時に塩分の補給をした方が良い。梅干はクエン酸を多く含むので疲労回復にもなり一石二鳥だ。スポーツドリンクでは塩分濃度が低いという意見もある。極薄い塩水(0.9%)を用意するのが一番かもしれない。山歩きなどでは途中で飲み物を調達できないことが多いので、あらかじめ十分な水分を準備しておくこと。この場合あまりにも冷たいと胃痙攣を起こすこともあるので、氷水のようなものは一気飲みを避けること。山歩きにかぎらず運動時には扇子を持っていたい。休憩時に体を冷やすのに便利であるが、熱中症患者が出た場合に、患者の体を冷やすのにとても効率が良い。 熱中症患者が出てしまったら、とにかく患者の身体を冷やすこと。日陰に移動し、着衣を緩めて全身に水をかける。霧吹きを使いたいところであるが現実的ではないので口に含んだ水を一気に吹きかけると良い。様子を見て、躊躇せずに救急車を呼ぶこと。熱中症患者、あるいはその可能性がある症状を訴えた人がいたら、一緒に行動しているほかのメンバーにも同様に身体的負担がかかっているものとみなし、ただちに運動を中止することが望ましい。ハイキング中であればコースを最短のものに切り替えるべきだ。 睡眠不足や運動前夜の深酒も熱中症を誘引する。また下痢をしている場合はもちろんであるが、回復直後でも、すでに脱水が起きている可能性があるので暑い時期の運動には不適だ。 運動には厳しい季節が続くが、運動時の熱中症対策は当然として、日頃の体調管理にも十分に心がけておきたい。事故だけは絶対に起こしてはいけない!

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食肉バクテリア

感染すると著しい速さで増殖し、感染部位から周囲に壊死病巣を広げてしまうことから食肉症(Flesh-Eating Disease)と呼ばれる気味の悪い病気が時々おきている。 ほとんど意識しない小さな傷口からでも体内に侵入する原因菌(ビブリオ バルニフィカス Vibrio Vulnificus)は、感染後急速に増殖する。はじめは赤く腫れただけの炎症が、見る間にその範囲を広げ、赤黒く変色して壊死していく(蜂巣炎)。抗生物質で治療が可能であるが、もちろん壊死した組織は元には戻らないので、えぐる様に削ぎ取るしかない。進行が早く、治療が遅れると生命をも脅かされる怖い感染症で、何も治療しなければ感染から12~24時間で死亡する危険性が高いという。 原因菌は海水(塩水)中に棲息するので、海水浴などでは注意が必要だ。特に岩場など足に傷ができやすい場所では細心の注意が求められる。肝臓が悪い場合(特に肝硬変患者)は重症化しやすいのでできれば海を避けた方が無難だ。また私が知る日本人の香港での事例では、ジョッギング中に誤って側溝に片足を落としたときにできた小さな擦過傷から感染。足首近くの肉を骨までえぐる手術を受けている。この側溝は街市(市場)の横を流れており、特に感染リスクが高かったものと考えられる。 昨日、衛生署から公表された患者症例はShatinに住む56歳の女性。今月13日、ケガをした手の親指が腫れてしまいプライベートクリニックを受診。後に公立総合病院(Prince of Wales Hospital)に送られ食肉症と診断を受けた。手術にて壊死巣を取り除き、現在のところ患者の容態は安定しているという。 香港衛生署は食肉症患者の発生を公表するとともに、市民に感染に対する注意を促している。 1、傷口に海水が着かないようにすること。2、創傷はきれいに洗い、消毒するなどして完全に覆うこと。3、生きた貝を扱うときは厚手のゴム手袋を着用すること。 そして、ケガをした場合、その傷口周辺が急に腫れて痛むなど異常を感じた場合は、直ちに医師に相談するよう求めている。

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夏のインフルエンザ

香港の夏のインフルエンザシーズンは7~8月。今年もこのところ患者数が増えていることが確認されており、香港衛生署は夏のインフルエンザシーズンに入ったものとして市民に感染に対するよう注意を呼びかけている。 一般に夏にインフルエンザの流行はないものと思われているが、香港では7月1日からの1週間で149名、その翌週にも140名の患者がそれぞれ確認されており、冬季に比べると確かに患者数は少ないものの感染には十分注意しなければいけない状況にある。 現在の流行タイプはA型ブリスベーン型であり、この冬に流行したものと同じであるが、WHOが流行予想してつくられたワクチンの成分にはなく、たとえワクチン接種していてもほとんど効果は期待できない。もちろんたとえ成分が一致していても接種からの時間が経過しすぎているので体内での抗体価が低下していると考えられるので、いずれにしても予防は個人の衛生・健康管理が大切になる。 新型インフルエンザの発生が懸念されているが、歴史的にみて新しいタイプのインフルエンザは夏に生まれていることもあり、季節に関係なく注意を怠ることはできない。今現在問題になっているのは鳥インフルエンザ。あくまでも「鳥」の病気であって、人には偶発的に感染が起きているに過ぎない。ただしウイルスは徐々にその性質を変えていて、人にうつりやすいタイプになってきていることは間違いなく、今後十分な感染対策を計ることがきわめて重要になる。 インフルエンザ感染予防は、 1、免疫力を落とさないこと。  適切な栄養摂取、休養、睡眠を心がけたい。翌日まで  疲れが残る状態が続くようなことは避けること。  また速歩き程度で構わないので、できる限り体を動かす  機会をつくること。2、他人との接触を少なくすること。  人混みを避けることはもちろん、無用な外出はやめて  おきたい。特に屋外の「人の密度」が高い香港では、  繁華街などで容易にウイルスをもらってしまう。  (感染と発症は違うので、やはり免疫力が大切だ)3、手洗いの励行。これはインフルエンザに限らない。   外出後は手洗いに直行!4、急な高熱や関節の痛みなど、おかしいと思ったらすぐに  医療機関を受診すること。5、無理は禁物。インフルエンザとわかったらとにかく休むこと。 最後に、香港ではインフルエンザが疑われるとタミフルが処方されることが多い。(この問題は別に論じなければいけない)即効性が期待できるタミフルでもウイルスを殺す力は無いので、熱が下がったといってすぐに出社などしないようにして欲しい。体内には多くのウイルスが残っているため、職場での大きな感染源になってしまう危険性が高いからだ。

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熱中症に注意しよう

発症した環境や症状によって熱射病、日射病などと様々な呼ばれ方をするが、高温下での運動や作業によって熱中症は突然発症する。体表面からの放熱量よりも体内での熱の産生が多く、体内に熱がたまって体温調節機能が失調することで発症する。 体温が異常に上昇し、直腸温が40℃を超える。発汗が止まり、皮膚乾燥、めまい、悪心、頭痛を発症初期の特徴とするが、神経錯乱・昏睡、筋麻痺、異常感覚など中枢神経系の障害をきたし、適切な処置を怠ると多臓器不全から死に至ることもある。 熱射病が疑われるときは、とにかく身体を冷やすこと。体温を素早く下げて、体内器官の非可逆的損傷を防ぐことができれば回復する。熱中症は急激に発症して悪化するので、適切な判断で早急に処置することが極めて重要になる。 熱中症が疑われる場合は直ちに日陰に移動して休ませること。衣類を緩めたり、あるいは脱がせたりして身体を冷やしやすいようにする。足を心臓よりやや高い位置に上げること。屋外では冷却法が限られるが、患者の体表を水で濡らしながらうちわであおぐと効果的だ。もちろん何で扇いでも構わないがとにかく風にあて、気化熱で体温を下げることが大切。人間の身体は高温にはきわめて弱いが低温には抵抗性が強いので、冷やしすぎを恐れずに本人が寒いといわない限りあらゆる冷却手段を講じて冷やすことが望ましい。もちろん発熱したときと同じように首筋や脇などに冷たいものをあてるということも効果的だ。ハイキングや屋内外のスポーツには扇子を持っていくことを勧めたい。いつも風があるとは限らないので風通しが悪いところで休憩するときなどに重宝する。 熱中症患者は、意識がはっきりしていれば水分の補給が重要になる。(意識がなければ一刻も早く病院へ搬送する)この場合、0.9%の薄い塩水あるいはスポーツドリンクを飲ませる。自分で飲むことができればとりあえず安心だが、軽い症状の場合、すぐに運動を継続したがる傾向があると思うが、できる限り休ませることが大切。ハイキング中であれば、その後のコースを短縮したり、難易度の軽いコースに変更することも考慮しなければいけない。サッカーなどのスポーツの場合は、その後の運動を中止させることも責任者には求められる判断となる。 意識がもうろうとするなど重症だと判断した場合は直ちに病院への搬送が求められるので、救急への通報を躊躇してはならない。救急への通報では場所を的確に伝える必要がある。周囲の人に助けを求めることもためらわないことだ。 熱中症予防8か条(日本体育協会)1、知って防ごう熱中症2、暑いとき、無理な運動は事故のもと3、急な暑さは要注意4、失った水と塩分を取り戻そう5、体重で知ろう健康と汗の量6、薄着ルックで爽やかに7、体調不良は事故のもと8、あわてるな、されど急ごう救急処置 真夏の運動は思いのほか水分を失うので、常に水分を補給することがきわめて重要になる。ただし汗と共に電解質も失われる(電解質異常)ので水だけの補給では筋肉の痙攣をきたしやすいので、電解質異常を予防するため塩分の摂取も必要だ。塩分濃度0.9%の水を用意するか、スポーツ飲料の摂取を勧めたい。ビールなどアルコール類は利尿作用があり、脱水の原因となるので飲んではいけない。 香港では天候の回復から急激に気温が上昇し、熱中症が極めておきやすい条件がそろう。ハイキング、海水浴、屋内外スポーツなど、身体を動かすときは、熱中症対策を怠ってはならない。楽しいはずの余暇が悲劇に変えないために、熱中症には万全の備えをして欲しい。 最後に、ゴルフ場での事故が意外に多いことを付け加えておきたい。熱中症の危険性に加えて、脱水傾向から脳梗塞や心筋梗塞を起こしやすいので注意が必要だ。常に水分を補給しながらプレーすることが大切だ。

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強烈な紫外線に警告

香港政府は市民の紫外線対策として、紫外線指数が11以上になったときには、1時間ごとに警告を出すことを決定した。このようなシステムは同緯度の国や地域としては世界初となるもので、香港政府が地域の紫外線量に強い危機感を抱いている表れといえ、一般市民も十分に注意することが求められる。 紫外線は低緯度地方でより強くなるが、紫外線を吸収するオゾン層の破壊が高緯度地方で特に加速し、全地球的にオゾン層が薄くなっていることもあって今や紫外線問題は世界共通のものになっている。このオゾン層、上空20000~45000mという極めて気圧の低いところにあるオゾン濃度の高いところを指している。仮にここのオゾン層のオゾンを地上に持ってきたとしたらわずか3mmの厚さにしかならないそうだ。地上はこのわずかなオゾンに守られているのだ。 ところで紫外線には3種類あり、波長によってA、B、Cの3つに分類される。このうち地上で最も有害となるのはB(UV-B)だ。一番波長が短くエネルギーが強いUV-Cはオゾン層に吸収されるため、幸い人体が直接影響を受けることはない。なお波長が一番長いUV-Aは皮膚を黒くするものの毒性は低い。 紫外線の人体に対する影響は、第一に皮膚障害。日焼けをおこすというレベルの問題ではなく、皮膚がんの原因となる。世界的に皮膚がんの原因の80%は紫外線によるものだと考えられている。また白内障の大きな原因となるなど、眼に対する障害も問題となる。白内障は眼の水晶体が徐々に混濁して視力を失うもの。目玉焼きを焼くときに、最初は透明だった卵白が真っ白になるのと同じだと説明する専門家もいる。 紫外線が特に強いのは5月から8月。この時期の屋外活動には紫外線対策が欠かせない。 紫外線指数0-2 Low屋外にいても安全 3-5 Moderate 6-7 High日中はなるべく日陰にいること肌を露出しない衣類の着用、日焼け止めの使用帽子、サングラスを着用すること日傘も有効。 8-10 Very High  11以上 Extreme外出を控えること外出時は常に日陰に身を寄せ、でき得る限りの紫外線対策をほどこすこと。 帽子はつばが広いもの。衣類は織目が細かなものがお勧めだ。サングラスは黒いほど良いという訳ではなく横からの紫外線がカットできるように、顔のかたちにできる限り合わせたものの方が良いとされる。 日焼けしても皮がむける程度で、あとは黒くなっておしまいと思っている人も少なくないが、皮膚がんのリスクは確実に増す。また急に日焼けすると水ぶくれをつくってしまう。ハワイから帰国した人が、全身水ぶくれとなって、成田から救急車で病院に搬送されたということもあったが、日焼けは「やけど」と同じで皮膚に対する影響が非常に大きい。 これからの季節は天気予報で天気を確認するのと同じくらいに紫外線情報にも敏感ななるべきで、紫外線対策を常にこことがけるようにしたい。