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インフルエンザ流行始まる

日本の厚労省の本日付の発表によると、日本ではすでにインフルエンザの流行期に入ったという。これは全国約5000の医療機関における患者数から判断されるもので、1医療機関における平均患者数が1.0を超えることで流行期入りを判断することになる。 感染症研究所によると都道府県別では、高い順に佐賀県(8.26)、長崎県(7.36)、北海道(5.87)、大分県(2.55)などとなっている。年末年始で流行が一時流行がやや収まることが予想されるものの、その後は急速に患者数が増え、2月上旬までにピークを迎えるという。 日本で流行期入りしたということは、当然のことながら周辺の国々でも注意が必要となる事を意味する。香港ではこれまでの流行を見ていると、日本の流行より半月から1ヶ月くらい遅れるように感じる。理由はわからないが、乾燥に強く多湿に弱いはずのインフルエンザウイルスが、香港では湿度が高い時期に流行のピークを迎えることはたいへん興味深いことだ。 今年の流行の主流はA香港型。新型インフルエンザが流行した昨年はほとんど見なかったが、今年は復活したといえ注意が必要だ。ちなみに昨年流行した豚由来の新型インフルエンザは、現在のところ全患者の3割強に認められるという。 昨年は新型インフルエンザが流行して、多くの人が感染に神経質になったものだが、実際の死者は、日本国内で47人にしか過ぎない。季節性インフルエンザ(A香港型など)では毎年1万人が死亡していると推計されている。その流行を見なかった昨年はインフルエンザ感染を直接的な原因とする死亡者は少なかったはずだ。 インフルエンザ予防として、確実な手洗い、十分な休養(睡眠)、適切な栄養が求められている。そして罹ったかなと思ったら、すぐに休むこと。そんなに簡単に休めない事情があるにせよ、感染拡大を阻止しようとしたら、患者の早期隔離(休養)が重要なポイントになる。仕事が忙しいといっても、感染予防に努めなければ一気に感染が拡大して、結局は会社の生産性を落とすことにもなりかねない。 発熱に対する対処も間違ってしまっては、病期が伸びてしまう。熱が出たからといってすぐに解熱剤を使うのは間違いだ。熱は免疫力を高める必要があって出てくると考えられる。体温が高くなれば、ウイルスの活性は抑えられ、反対に人の免疫力は上昇する。発熱時は免疫力を高めてウイルスを一所懸命叩いている時期にあるといえる。この発熱を解熱剤で強制的に抑えてしまうと、免疫力の低下からウイルスの活性を促してしまう結果となる。解熱剤は絶対に不要とは言わないが、苦しいほどの発熱ではない限り、無闇に服用するものではない。発熱に際しては、体表面からできるだけ熱を奪うようにしたいもの。とにかく冷やすことが大切。 インフルエンザは風邪とは全く違う全身性の疾患だ。神経質になる必要はないが、決して甘く見てはならない。くれぐれも感染予防に留意してほしい。

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海外旅行と健康

クリスマスや年末年始の休暇を利用して、海外旅行を楽しむ予定の人も少なくない。楽しい旅行でも感染症に対する警戒は常に怠ってはいけない。特に熱帯亜熱帯地方には風土病と呼ばれる地域性が高い病気から、マラリアやデング熱など国際的に非常に重要な感染症がまだまだ身近な病気として存在する。無防備な旅行者が感染し持ち帰る例(輸入感染症)も少なくはない。一般的な食中毒のリスクも衛生状態が落ちるところでは極めて大きなものになる。 マラリアハマダラ蚊によって媒介される深刻な感染症といえる。WHOなどが必死に撲滅に力を注いでいるが、もしかしたら最後に残る感染症になるのではないかとまで言われるほど対策には困難が伴っている。何種類かあるが熱帯熱マラリアに感染した場合、手遅れになると死亡することが珍しくはない。とにかく蚊に刺されないことが大切。ハマダラ蚊は夕暮れ時から活動が活発になるので、リゾート地でもホテル敷地外に出るときは、蚊に刺されないように注意が必要だ。 デング熱熱帯地方では風邪程度にしか思われていないほどであり患者数も極めて多い。マラリアほどではないが、時として死亡例も発生するので注意が必要だ。患者数が多いのでマラリアよりも感染リスクが高い。主にヤブ蚊(ヒトスジシマ蚊など)に刺されることで感染するので、昼間でも森などの薄暗い場所は危険。 コレラかつては深刻な伝染病だったが、最近では食中毒に近い扱いになってる。激しい下痢を特徴とする感染症で、脱水に注意すれば怖い病気ではない。食べるもの、特に生ものからの感染が主なルート。香港でもタイ料理にある生エビで複数の患者が一時に発生したことがあるほどなので、熱帯地方ではとくに注意しなければいけない。リゾートで刺身を食べることはほとんどないかもしれないが、氷が危険であることは覚えておきたい。ジュースや水割りの氷で感染してしまうことは珍しくはないという。 熱帯亜熱帯地域から帰って、帰国後に発熱などの症状が出た場合は、医師に直前の旅行情報を必ず伝えてほしい。いつからいつまで、どこに行っていたのか。温帯地方の医師は熱帯病の診断に慣れていない。以前、南アフリカで熱帯熱マラリアに感染した日本人女性が香港で診断がつかず、手遅れになって死亡した例がある。熱帯圏の医師であれば、発熱患者を診たらマラリアかデング熱をまず疑うが、日本や香港などそのような病気がない国や地域の医師は、今の季節、発熱患者をインフルエンザと疑うことがあってもマラリアまで疑うことはない。 ここにあげた病気だけではなく、あらゆる感染症のリスクが熱帯圏では高くなると思っていて間違いはない。せっかくの楽しい旅行で、熱帯病などに感染しないように十分な注意が必要だ。

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世界エイズデー

本日12月1日はWHOが公式に定めた「世界エイズデー」だ。ほかに国連が特定の日をこのように定めているのは、先月14日の世界糖尿病デーだけ。 1996年にピークを迎えた世界の感染者数。その後は各国あるいはWHOの取り組みで減少傾向が続いている。世界全体でのHIV感染者や患者数が減っている中、なぜか日本を含めてアジアでの新規感染者数が今も増加傾向にあるという。日本の専門家の間では、関心の薄れ」が原因にあるのではないかとしている。実際に保健所で無料で受けることができる検査の受診者数も減少しているという。現在、発症してから、あるいは手術の際の検査で初めて感染がわかるケースが増えており、より早い時期に発見するよう、「感染機会」があった人は、その機会からおよそ2か月目以降に積極的な検査を行うよう求めている。現在は治療薬も良くなり、発症前それもできる限り早い時期に感染がわかったケースであれば、発症を40年くらいまで延ばすことが可能だという。たとえ感染してしまっても生涯発症しなくてもすむ可能性が高くなってきた。 ところで中国もエイズに関しては非常に深刻な問題を抱えている。報道によると、1980年代に統計を取り始めてから昨年10月までの死者が49845人であったのに対して、今年10月時点での死者数は68315にも達している。たった1年で著しい増加であるが、この原因については発表されていない。統計のとり方にもよるが、中国でのエイズ問題が相当深刻なものであることをうかがわせる。 数年前にシンセン政府が市内のHIV感染者数と感染経路を具体的に公表したことがあった。それまで「臭いものにはフタ」あるいは「汚点を隠ぺいする」体質が目立っていた中国で、このような公表が行われたことに私自身とても驚いたものだ。政府が、エイズ問題が当時極めて深刻な事態に陥っていたことに、相当の危機感を持ったのではないかと思う。 感染予防はコンドーム。コンドームはただの避妊具ではない。HIVをはじめ多くの性感染症を予防する。HIV以外の感染症予防効果に100%の期待できないが、HIVに関してはほぼ確実に予防できる。「君子危うきに近づかず」が基本ではある。しかし現実問題としてとらえると、相手がいつも決まったパートナーでなければ、コンドームの使用は必須だ。使用しないことは自殺行為だ。ちなみに香港人は売春の際、3割程度しか使用していないという報告がある。

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ご飯3杯以上で糖尿病リスク増大

国立国際医療研究センターを中心とする研究班のまとめによると、ご飯を一日3杯以上食べる女性は、1杯だけの女性にくらべて、糖尿病になるリスクがおよそ1.5倍程度高くなるという。この調査は45歳から74歳の男女約6万人に食生活を尋ね、その後5年間追跡したもので、調査対象者を普段食べているご飯の量でグループ分けし、期間中に糖尿病と診断された人の割合に違いがあるかを分析したものだ。 この調査結果は12日のNHKニュースで報道されていたが見ていて唖然としてしまった。こんなくだらない調査をわざわざやっている研究者がいることと、貴重なニュース枠を使ってずさんな調査結果をさも有意義な調査であるようにNHKが流していることに対してだ。 ダイエットではご飯を悪者扱いする傾向が強いが、私自身これははまったく間違ったダイエットであると確信している。このニュースを見て、多くの女性がご飯抜きダイエットに走ってしまったのではないだろうか。あるいはご飯を食べないダイエットししている人は、現在のダイエット法にお墨付きが与えられたと勘違いしてしまったのではないだろうか。 調査ではご飯の量だけに着目しているが、2型糖尿病の最大の原因は遺伝と肥満だ。〈1型はインシュリン分泌に問題があるタイプで生活習慣とは関係ない)ご飯のほかに食べている副食、あるいは調査開始時点での血糖値、もっと単純に肥満度など多くの要件について調べて統計上の処理をしていないようであるが、これは極めてずさんな調査だといえる。そもそも糖尿病発症は、遺伝要因を持ち合わせている人が、肥満でその引き金を引いてしまったものが多い。そうなると調査結果に与える大きな要因として、家族の糖尿病歴も当然ながら調べあげる必要がある。これらの関連要因に関しても6万人分調べることは、かなり難しいことだと思う。だからといって端折って調査するなどとんでもないことだ。 糖尿病の大きな原因はカロリーの摂取過剰だ。食べ過ぎである。その点を強調しなければいけないはずであるのにご飯の量だけを調べたのではまったく意味がない調査になる。 コメの消費はこの50年間にちょうど半分にまで落ち込んでいる。人口が増えているのにこんなに少なくなっていることは日本人のコメ離れがとても深刻であることを意味する。今回の調査結果に照らし合わせれば、コメの消費が多かった昔は糖尿病患者もそれに比例して多かったはずであるが、コメの消費量に反比例するかのように糖尿病患者は増え続けている。米の消費が減っても、日本国民一人当たりの摂取カロリーは変わっていない。米の消費が減った分のカロリーはおそらく油脂と砂糖が補っているのであろう。これは食生活の欧米化がもたらした変化であるが、これが糖尿病をはじめとする多くの生活習慣病の増加に大きく関係していることは今や常識である。 日本人の主食は米だ!米を余らせておいて、食料自給率が40%に満たないと騒いでいる日本。米の消費が伸びれば自給率も上がるはずなのに、NHKではその足を引っ張るような報道をしている。そして今回の調査を公表したのは国立の施設だ。こんなひどい調査に予算を付ける必要などない。施設の存在意義などなく、事業仕訳の対象に挙げるべきではないか。農業関係団体はもちろんであるが、農水省からも注文がついてもおかしくはない。 ご飯が一番おいしい新米の季節に、このような小学生の「夏休みの自由研究」レベルの調査報告をマスコミに持ち込み、それを何も考えずに放送して、この季節に美味しいご飯を食べたいと思っている人の気持ちに水を差すNHKの報道姿勢には問題あり。今朝の香港の新聞にも掲載されていたので、どこからか配信されたものだろう。14日の世界糖尿病デーに合わせて公表された調査かもしれないが、もっと報道するべきものがあるはずだ。 報道の内容をすべて信用するのではなく、自分なりに考える姿勢も大切であることは、今回の件に限ったことではない。

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インフルエンザ流行シーズン入り

日本の厚生労働省の発表によると、インフルエンザの流行の目安になる一医療機関あたりの患者数は10月最終週の1週間で、全国平均0.15人となっており今のところ、流行を意味する1.0人を超えていない。しかし北海道と沖縄では、それぞれ1.06人、1.02人となっており、今後急速に流行が拡大することが予想でき、今年のインフルエンザの流行はすでに始まったとみてもよいだろう。 秋田県の病院ではインフルエンザの集団感染がおき、10月31日から今月5日までに入院患者6名が死亡している。感染者の一人から得られた検体からA香港型ウイルスが検出されており、おそらくこのウイルスが集団感染の原因になっているものと思われる。 日本でこれまでに検出されたウイルスタイプはA香港型、新型そしてB型の順になっている。新型インフルエンザが流行した昨年は、季節性インフルエンザの流行がほとんどなかったのに比べて、今年は従来の季節性インフルエンザウイルスが復活してきている可能性が強いのではないだろうか。 秋田の病院でのインフルエンザ集団感染が大きなニュースになっているが、日本では毎年インフルエンザが原因で、およそ1万人が死亡しているという。世界的には50万人が死亡している。1万6千人程が死亡した新型インフルエンザで大騒ぎをしていたが、季節性インフルエンザによる死亡者数はけた外れに大きいだけに、十分注意しておきたい。 インフルエンザ予防は、まずは予防接種。今年は新型インフルエンザ株を入れて3種類のウイルス株が混合されている。もちろん流行タイプが予想と違うとまったく効果はないが、新型に対する効果はある程度期待できるものと思われる。香港や華南での流行は旧正月頃からであるが、日本で本格的に流行するのは来月から。香港や中国は地理的に日本に近いので流行が重なる可能性も大きい。ワクチンは早めに接種しておいた方が良いだろう。 インフルエンザ予防で最も大切なのは手洗い。外出から帰ったら必ず手洗いすることを忘れてはいけない。うがいは世界的にも日本人くらいしか行っておらず、WHOにおいても、その効果は認めていない。室内の換気も大切。ウイルスを室外に出すためにも、ときどき窓を開けて換気した方が良い。不要な外出を避けること。特に人ごみを避けること。免疫力を落とさないためにも、適切な睡眠時間を確保すること。ストレスもうまくコントロールしたいところではあるが、これはなかなか難しいかもしれない。 おかしいと思ったら、他人にうつさないようにマスクをすることも大切なマナーだ。マスクは自分が感染しないための道具ではなく、自分から周囲へ感染を拡大させないための道具であると心得ておきたい。もちろん自分の体を守る役割がないとは言わないが、感染経路とてしは手が最も要であることからマスクの効果は限定的だといえよう。

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風邪とインフルエンザ

風邪とインフルエンザを似たような病気だと思っている人が少なくはない。風邪がひどくなったものがインフルエンザのような感覚でいるようであるが、実際はまったく違う病気。インフルエンザでは毎年50万人くらいが世界中で死亡しており、日本だけでもその数は1万人以上にもなるという。それに対して、風邪で死ぬことはないと思っていても良い。 風邪は風邪症候群といわれるように、呼吸器を中心に様々な症状をもたらす。薬の宣伝ではないが、くしゃみ、鼻水、鼻づまり・・・。これに頭痛発熱が加わることが多いが、インフルエンザと違い発熱は38度程度に留まる。これに下痢などの腹部症状が出ることもあるが、病期はせいぜい4~5日。 風邪症状を起こす原因はウイルスを中心に200種類を超える微生物があげられる。さらに原因ウイルスのタイプまで数えるとさらにその何倍にもなるので、ワクチンの開発は極めて困難だ。 一般に風邪には抗生物質は無効である。風邪と診断しておいて抗生物質を処方する医師は今も非常に多いが、日本呼吸器学会では、細菌性の2次感染予防を含めて無意味な投与であると断言している。風邪などにたいする無用な抗生物質の過剰投与は、最近話題になっているスーパー耐性菌の出現の大きな原因となっている。 風邪と診断されたら身体を休めること。風邪薬といわれる薬も対症療法にしか過ぎないもの。自分の免疫力を信じてじっと寝ていれば2~3日で回復することも多い。(現実には休めない人がほとんでだが・・・) 一方、インフルエンザは怖い病気だ。しかし昨年の春から流行した新型インフレンザ(H1N1)は、予想に反して被害が少なかった。後から思うと、かなり騒ぎ過ぎていたともいえる。パニックに近い状態は日本が酷かったが、その割には正しい対策ができておらず、いたずらに不安が膨らんでしまっていたといえる。日本での死亡者数が200人程度で済んだことは、タミフルなどの迅速な投与が奏しているとも言われているので、皆が不安になり、体調不良に際して積極的に医療機関を受診していたことが良かったともいわれるが、個人的にはこの意見には疑問もある。日本ではこれまでもタミフルは極めて大量に使用されてきている。それにもかかわらず従来の季節性インフルエンザでは毎年1万人を超える死者がでているのだ。ちなみに前期インフルエンザシーズンには、季節性インフルエンザの流行が確認されていないので、インフルエンザによる死亡は極端に減っているはずだ。歴史的にも新型インフルエンザが生まれ出た年には、季節性インフルエンザの流行が抑えられている事実があるそうだ。私自身専門家にこの点を質してみたが、この理由についての明確な回答はない。 今年はインフルエンザ様症状を訴える小さな集団感染例がすでに香港でも散発している。従来型のインフルエンザウイルスも検出されており、実質的なインフルエンザシーズンの到来とも言える。あわせて普通感冒といわれる風邪症状を訴える人も多くなってきたので、こちらも注意が必要だ。インフルエンザは急に症状が進む。悪寒がしたと思ったら急激な発熱。高熱は40度を超えることもある。全身の関節や筋肉が痛むことも多く、呼吸器も含めて全身疾患といえ、肺炎や脳症で死亡することもある。 今年のインフルエンザワクチンは昨年の新型インフルエンザに対するワクチンも成分に加えられている。ワクチンは前年の流行状況をみてその株を決定するので、実際に流行と異なって効果がない場合もある。だから接種しないと言い切る人もいるが、身体に負担が少ない安全性が高いワクチンであり、値段的にも比較的安い。(医療機関によって接種料金は大幅に異なる)最寄りの医療機関に確認し、そろそろ接種することを勧めたい。 最後に、風邪もインフルエンザも、最も効果的な予防法は手洗いだ。手洗いは多くの感染症予防に極めて効果的であることを否定する専門家はいない。

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健康とお金

40歳で高血圧の男性は、正常血圧の人に比べて平均余命が1.7年短く、生涯医療費は約376万円も多くかかるという。同じく、高血糖では2.1年短命、83万円医療費アップ。脂質異常では2.7年の短命、医療費は16万円増える。また歩く時間が短いと1.5年の短命で、医療費は75万円余計にかかる計算になるそうだ。ただし喫煙者の場合は3.7年も短命であったことで、医療費では少なくなっている。ただしこれは男性に関してのみ当てはまり、女性では統計上大きな違いはなかったという。 これは宮崎県大崎保健所管内の国民健康保険加入者の男女5万2千人(40~79歳)を対象に、1994年から健診結果や生活習慣と医療費について調べたものだ。 生活習慣病であっても、医療費はともかくとして、たった2年や3年しか変わらない寿命なら大したことはない思うかもしれない。しかし、3大疾患(がん、心臓病、脳血管疾患)が完全に克服されたとしても、平均寿命は男性で約8年、女性では約7年しか伸びないといわれていることを考えると、2~3年というのはとても大きな数字だということが理解できる。 健康で長生き。これは人生が幸福であることの必要条件であることに異論はないと思う。中には太く短く生きたいからと健康のことなど考えずに好きに生きている人もいるだろうが人生の長短にかかわらず健康でいることが良いのは当然だ。私が考えるのは、ピンピンコロリ。年をとっても自分の足で立つことができ、身の回りのことはすべてできる状態で家族に迷惑をかけることなく最期まで生きたいと願う。健康でいられるものであれば、100歳でも120歳でも長生きしたい。今年、自身で大幅に減量して、その気持ちがさらに強くなった。 40歳を過ぎて健康状態を悪くしている人は、非常に多いと実感する。これは、業務上多くの人の健診結果を見ていてわかることであるが、やはり肥満は極めて健康状態を悪くする。もちろん、検査上の悪い数値が並んでいるからといってその人の現在の健康状態が悪い(病気であるかどうか)というものではないが、現状のままではおそらく平均寿命に到達できないと思われる人は少なくない。 健康状態を悪くする最大の原因は肥満だ。もちろん他にも健康阻害要因はたくさんあるが、自分自身の努力で克服できる健康上の問題は「肥満」であると言い切れる。宮崎県大崎保健所で調べられた疾患、高血圧、高血糖、脂質異常は、肥満との関連が非常に強い。減量すること、あるいは太らないようにするすることは、最大の健康法であり、今後の医療費負担の減少効果も含めて、良いことづくめといえるだろう。 急に痩せることは良くないなどと、私の減量に批判的な意見も耳にするが、かつての私のように太っている者にとってはとにかく痩せることが大切だ。四の五の言わずにとにかく減量するのみだ。

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新型インフルエンザにて死亡-香港で今年初めて

今週月曜日夜、屯門病院に入院した3歳の男児が8日夜、新型インフルエンザで死亡したことが発表された。香港における新型インフルエンザによる今年初めての死亡例となった。 死亡した男児は、8月28日に咳が出始め、先週金曜日に発熱。屯門病院に入院する前の日曜日と入院当日の月曜日に近医にて診察を受けている。入院後に、H1N1ウイルスを原因とする敗血性ショックと播種性血管内凝固症候群を起こしたことが死因となった。死亡した男児の家族では、症状があって同じ病院に入院した母親がH1N1ウイルスに感染していることが確認されている。同様に症状があり、バプティスト病院に入院した男児の祖母は、今のところ感染は認められていない。なお男児が通っていた幼稚園(SunKids Kindergarten)は感染予防措置として本日より7日間閉鎖される。 昨年5月以来、香港における新型インフルエンザの死亡例はこれで82例となった。 今年8月10日にWHOは豚由来新型インフルエンザ流行の事実上の終息宣言をしている。しかしこのウイルスが消えたわけではなく、散発的な感染事例が続いていることは確かであり、今後も季節性インフルエンザと同様に集団感染がおきる懸念は消えていない。香港では9月から新学年がスタート。学校等ではすでに集団生活が始まっており、インフルエンザなどの感染症が流行しやすい環境となっているので、今後も十分注意しなければいけない。 なお今年のインフルエンザの予防接種は、すでに開始されているが、その成分はカリフォルニア(H1N1)バース(H3N2)ブリスベーン(B型)となっており、新型インフルエンザにも対応している。 ワクチンは感染予防になるほか、たとえ感染しても症状を抑えるなど効果が期待できる。 新型インフルエンザに関しては、早期治療が死亡例を減らすことにつながるということが専門家より指摘されており発熱などインフルエンザ症状が出た場合は、早めに診察を受けておくことが大切。また、特効薬タミフルに耐性を持つウイルス株も散発的に発見されており、今後は感染予防にこれまで以上に重要になるものと思われる。

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サルモネラ菌中毒

アメリカで前代未聞の生卵回収騒ぎが起きている。サルモネラ菌に汚染された卵が流通しているとのことで、なんとこれまでに3億8千万個もの卵が回収されているという。 騒ぎのの発端は例年になく多く発生したサルモネラ菌中毒。6~7月にかけて、CDC(米国疾病対策センター)に寄せられたサルモネラ菌が原因であると思われる食中毒件数が例年の約4倍にも上ったという。FDA(食品医薬品局)が調べたとこと、ワイオミング州の養鶏場から出荷された卵が原因であることが判明したが、これを受けて全米の養鶏場が自主回収に走っているため、これほどまでの数の卵が回収されたわけだ。 ちなみに3億8千万個の卵を立てて並べると、約15000kmにもなる。地球3分の1周強にもなる距離だ。 問題となった養鶏場からは8月13日付けで、5月19日以降に出荷された卵の回収を開始しているが、こんなに長い期間に出荷された卵が市場にあることは、日本の感覚からすると信じられないことだ。通常加熱して食べるものだとされる卵は、欧米など多くの国では、賞味期限を2~3カ月としているようだ。 サルモネラ菌中毒は、卵が最も大きな原因食品となっている。 鳥類は卵が出てくるところと、便が排泄されてくる場所とが総排泄口といって一緒になっている。サルモネラ菌はニワトリの消化管内に常在しているため、産卵時に卵表面を汚染してしまいやすい。表面に着いているサルモネラ菌だけであれば問題はそれほど大きくないが、数千個に1個の割合で、卵の内部にサルモネラ菌が侵入しているものがあり、保管状態が悪いと卵の内部で増殖してしまう。 日本の卵の賞味期限は、1個のサルモネラ菌が増殖して食中毒を起こすに足る菌数に増える日数に、安全率をかけて算出した日数であり、諸外国の基準にくらべると極めて厳しい。これは日本人は生卵を食べる民族であるが故だが、それでも日本のサルモネラ菌中毒は少なくはない。ティラミスが流行した時、日本ではサルモネラ中毒が急増しているように、日本の卵であっても100%の安全性が担保されているわけでは決してない。 アメリカが特別であるわけではなく、生卵はサルモネラ中毒の危険性が高い食品であることを覚えておきたい。卵を触ったら手を洗う。これも食品衛生上の常識となる基本動作だ。

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新型インフルエンザ終息

昨年3月、メキシコで初めて確認されたH1N1新型インフルエンザは、その後世界中に感染を広げた。同6月11日にはWHOは大流行を意味する「パンデミック」を宣言した。昨年5月ころは日本でも感染が拡大し、誰もがマスクをするなど、少々パニック的な動きも認められたものだ。マスクが売り切れてしまったのはこの時期だが、このような現象が起きたのは日本だけ。現在までに、新型インフルエンザによる死者の数は214カ国で18000人を数えるに至っている。 この半年程度は流行も落ち着き、散発的な発生はあるものの流行拡大には至っていない。南半球の真冬にあたる現在も患者発生はかなり限局的になっており、今月10日、WHOのマーガレット・チャン事務局長は、流行の終息期を意味するポスト・パンデミックを宣言した。大流行期は確実に去ったといえよう。しかしH1N1新型インフルエンザウイルスが消えてしまったわけではなく、今後も季節性インフルエンザとして流行を繰り返すことになると思われる。 ここで忘れてはいけないのがH5N1型インフルエンザウイルスの存在だ。現在エジプトなど一部地域で散発的に感染者があらわれており、死亡率も高い。ある研究によって、H1N1新型インフルエンザウイルスと毒性が強いものの感染力が今のところ弱いH5N1ウイルスが交雑しやすいことが確認されている。新しく生まれてくる可能性があるインフルエンザウイルスは、強い毒性と感染力を併せ持つ危険なものになる可能性が高いというので警戒が必要だ。 H1N1新型インフルエンザは、大騒ぎした割には症状が軽いインフルエンザであり、しかも従来の季節性インフルエンザの流行を抑え込んでしまった「利点」もあったようだが、次に来る新型インフルエンザは決して侮ることはできないものになる可能性が大きい。この1年2カ月のパンデミックを是非教訓にして、次なる新型インフルエンザの流行に備えてほしいものである。