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インフルエンザ情報

日本の国立感染症研究所 感染症情報センターが公表しているインフルエンザ流行情報によると、11月の下旬からインフルエンザの患者が増え始めており、今季は佐賀県で初めての注意報が出されました。日本では常時インフルエンザの患者発生数を定点観測しており、保健所レベルで取りまとめた情報を国立感染症研究所に集めて全国レベルで分析する作業を毎週行っています。現在の流行状況は佐賀県に加えて群馬県で注意報が出されているだけですが、ここから一気に患者数が増えることが予想されるので、十分な注意が必要です。 日本国内でも地域によって患者発生に大きな差があるので日本の流行状況をもって海外の流行状況を単純に論じることはできませんが、大きな流れとしてとらえておくことはとても重要です。寒いからインフルエンザが流行するのではありません。ちなみに沖縄でも患者数が急増しており、間もなく注意報が出されると思います。 近隣国での流行は日本での流行時期とほとんど重なり、流行タイプもほぼ同じだと考えても良いでしょう。ちなみに現在日本で分離されているインフルエンザウイルスの主流はA香港型で、例年と大きな違いはありません。 香港でもクリスマス頃から本格的な流行期に入ると思っていて間違いなく、、完全に流行が終息するのは少し暑さを感じるようになる4月初旬になります。クリスマスから旧正月にかけて人が移動する時期にあたります。日本に帰る人も多いと思いますが、人が移動するときにはウイルスも運ばれます。発症していない人(不顕性感染者)でも知らず知らずにウイルスを運んでいます。極度に乾燥した密室である飛行機内はとても感染しやすい環境であり旅行後にインフルエンザを発症する例も少なくはありません。 インフルエンザに感染しないためには、手洗いの励行、人混みを避けることなど限られていますがどんなに対策を講じても確実に感染を免れることはできません。最も重要なことは感染しても発症しない免疫力を維持することです。しっかりと休息すること、適切な栄養摂取、軽い運動です。 急な発熱など、インフルエンザに感染したと思ったら、とにかく身体を休めること。早期であれば治療薬が効果的なので早急に医療機関を受診してください。タミフルを服用すれば急速に症状は治まりまが、ウイルスを殺す薬ではないので、熱が下がってもしばらくはウイルスの排出は続きます。他への感染拡大を予防するためにも、楽になったからといってすぐに出社することは避けたいものです。 インフルエンザワクチンは接種後1~2週間で効果があらわれるといわれています。なるべく早く接種することをお勧めします。

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ノロウイルス感染、流行拡大中

ノロウイルスをはじめとする流行性胃腸炎の患者は、今年も夏から急速に増えており、この勢いで増え続けると、大流行したといわれた昨年の感染者数超えてしまいかねない勢いです。昨年流行に警戒されましたが、今年は深刻な事態とも言えそうです。ノロウイルスに関しては今年8月に香港で感染者数が急増していると香港衛生署が警告したことは、本メールでもお知らせした通りですが、その後も患者数は増え続けています。 ノロウイルスは極めて少ないウイルス数(10個から100個くらい)で感染する、非常に感染力が強いウイルスです。また患者の便には小指の頭ほどの量に、数十億個ものウイルスが含まれており、下痢便に伴って発生するミストで感染してしまう危険性も大きいといわれます。学校など集団生活の場であれば、一人の感染者から、爆発的に感染が広がり、休校しなければいけない事態にもなりかねません。一般的には死亡リスクが高い感染症ではありませんが、感染の拡大が早く(感染しやすい)、十分注意するべきものです。また感染者数が増えれば、社会的な問題にもなります。 ノロウイルスに感染すると、激しい下痢や嘔吐で脱水症状を起こしてしまうこともあり、さらに38度くらいの発熱を伴うことも珍しくはありません。脱水(電解質異常も)に対する対応が患者のケアには大切なポイントになります。また下痢便や吐瀉物を掃除するときには、必ずゴム手袋とマスクを着用し、2%くらいに薄めた漂白剤で吹くことも大切です。家庭内での感染拡大を何としても防ぎたいものです。家庭内で感染者が複数いると、トイレの奪い合いになりかねません! 感染経路は患者の排泄物と食品。その意味では手洗いの励行は最も効果的な予防法といえます。また特に注意しなければいけない食品は、冬になると美味しい生牡蠣です。ノロウイルスが冬に流行する理由として、生牡蠣の消費が増えるからだと言われたころもありますが、どうやらその説は間違っていたようです。日本の生牡蠣は、無菌処理されるようになってきたのでその安全性は近年極めて高くなってきています。ところが日本での患者数は減らないどころか反対に増える傾向にあります。世界的にも生牡蠣は日本人や欧米人しか食べませんが、ノロウイルス感染症は全世界的に流行しているのです。もちろん、それでも生牡蠣は感染源としては有力であることに変わりありません。体調が悪い時には食べないほうが無難でしょう。 感染してからの潜伏期間は数時間から数日と大きな幅があり、食品から感染した場合には、原因食品の特定が困難なことにもなります。症状は急激に現れることが多く、夜中に下痢を催して起きてしまいそのままトイレとベッドを行き来することになるのも珍しいことではありません。 今後、本格的な冬を迎え、また外食の機会が増える季節、ますますノロウイルス感染者が増えると思います。十分な注意が必要です。また感染者が家族内に出た時の対処についても、少し考えておく方が良いかもしれません。

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風邪の季節到来

東アジア地域の11月は、秋と冬の正に境目。暖かいと思っていたら急に冷え込んだりすることを繰り返しながら毎日の最低気温の記録が切り下がっていきます。寒暖の差が著しく、また空気が乾燥することも特徴です。この気候が体調に大きく影響し、「風邪症状」を訴える人が急激に増えてくるのもこの時期です。周囲に鼻をかんだり咳をしたりするひとが目立ってきていませんか? インフルエンザの流行にも注意が必要ですが、それに先だって『風邪ー上気道感染症』が急増してきます。風邪症状を起こすのはウイルスや細菌など、その種類は数百種類にもなると言われていますが、特にこの時期増えるのはウイルス性の風邪でしょう。ウイルスは乾燥を好みます。寒暖の差が原因で免疫力が低下しやすいので、乾燥した環境下にあるウイルスにとってはヒトに感染することが容易になります。寒くなってくると締め切った空間に人が集まる傾向にあることもヒトからヒトへの感染を拡大しやすい要因になります。 風邪に効果的な医薬品は今のところ存在しません。これは風邪症状を起こす微生物の種類が多すぎることが薬の開発を妨げる大きな要因になっています。巷の「総合感冒薬」と呼ばれる薬は、熱を下げたり、鼻水や咳などの不快な症状を緩和する作用がある医薬品を混合したものであり、すべてが対症療法にすぎません。 風邪と診断した患者に抗生物質を処方する医師がいますがハッキリ言って抗生物質は風邪の治癒に効果はありません。二次感染予防といった理由で処方されるものであり、このようにやたらと処方される抗生物質が、本来の目的で使用しても効果が低下してしまう問題(細菌の薬物耐性)の原因になってきているのです。ちなみに日本と香港は抗生物質の2大消費地だそうです。 寒いから風邪をひくのではありません。大きな原因は免疫力の低下です。休養(睡眠)、適度な運動、適切な栄養摂取といった言い古されたようなことばかりですが、これが基本です。もちろんインフルエンザ予防にもなります。外出はできる限り混雑を避けることも感染を避ける方策です。

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インフルエンザ予防

少々気が早いようですが、インフルエンザ予防に関しては今から気にしておきたいと思います。私の情報源のひとつである「国立感染症研究所 感染症情報センター」には、インフルエンザ流行マップというものが掲載されます。今のところ今季のものは、前期の最後、今年4月の情報のままで、まだ更新されていません。この情報が更新されると本格的なインフルエンザ流行期となり、学級閉鎖や学校閉鎖されることも多くなります。マスコミにインフルエンザ情報が報道される頃には、すでに身近なところで患者が出ていると思います。先手必勝で、今から対策を考えておきたいものです。 そうは言うものの、これさえやっておけばインフルエンザに感染しないというものはありません。シーズン中にはたぶん全員が感染すると言っても過言ではないのではないでしょうか。肝心なのは、感染しても感染を意識しないでいられること、つまり医学的には不顕性感染と呼ばれるもので、感染しても症状が出ないものです。肝炎などでも珍しいことではありません。感染の確率を減らして、さらに感染しても症状が出ないか、軽くて済む程度に抑えられる免疫力を、インフルエンザシーズンを通して維持しておくことが大切です。 まずは、感染の機会を減らすこと。免疫力を落とさないことです。免疫力というのは体力のひとつです。体力を維持するためには適度な運動をすること。これは日常に健康維持増進することとと同じで、よく歩くことで良いでしょう。食べ過ぎない、飲み過ぎないこと。栄養を摂ればいいなんて思って、たくさん食べればよいというものではありません。食生活は普通の日本人であれば満たされています。量は少なめで構いません。中身を考えましょう。ビタミン類を摂ることです。冬至にかぼちゃを食べると良いと言いますが、冬には黄緑色野菜が少なくなる季節なので、かぼちゃを食べてビタミンを摂取するという先人の知恵なのかもしれません。サツマイモがおいしい季節ですが、これも同じですね。カボチャに限りませんが、野菜類をたくさん食べましょう。秋には果物が豊富になるのも、風邪予防には有り難いことです。 予防接種を受けておくこと。予防接種に関しては賛否両論あることは確かです。もちろん完全にインフルエンザ予防できるわけでもなく、また副作用情報も上がっています。肝心なことはメリットとデメリットを自分自身の天秤で測って判断することです。私自身は感染機会を減らせるものであれば、受けておいた方が良いのではないかという立場です。 人混みには出ない、マスクする、手洗い、うがい・・・・・・・・色々言われていますが、どれも根本的な予防にはなりえません。意味がないものもあるようです。人混みに出ないことは、香港では現実的ではありません。ただし、インフルエンザが巷に流行しているときに、外食で2次会3次会と梯子して、狭い空間に長い時間自身をおくことは避けたほうが良いことは言うまでもありません。2次会3次会とズルズルと行くのであればのであれば、そのぶん睡眠時間を長く取りましょう。 マスクは感染を広げないためのツールだと考えておいた方が良さそうです。ただし、厚手のガーゼマスクは加湿効果があるのでウイルスの活性を抑えて感染しにくくなることは確かなようです。 手洗いは多くの感染症に有効だと考えます。ただし、インフルエンザの予防にどの程度効果があるかは判りません。食中毒予防などにもなるので、手洗いの習慣は必須です。 うがいは日本人だけに信じられているインフルエンザや風邪の予防法です。学校などでもうがい指導が行われているようですがインフルエンザに関して言えば、私は効果はほとんどないと思います。ウイルスが細胞表面に到達してしまえば、20分程度で細胞内に侵入してしまいます。それまでの間に洗い流すことができれば効果があると思うのですが、実際は難しいでしょうね。またうがいで流せる場所は、インフルエンザウイルスの侵入場所と少し違います。大きな侵入経路は鼻腔です。鼻の奥です。その意味からすれば、最近提唱されるようになってきた、「鼻うがい」が有効かと思います。慣れないと難しいのですが… かかってしまったら・・・とにかく身体を休めましょう。無理して仕事をすることは、社内全体に感染を急拡大することになるため、できる限り避けたいものです。風邪とは違うので無理は避けましょう。思い切って2~3日は休みましょう。患者の寝室は別にしたいもの。窓を開けて空気が頻繁に入れ替われるようにします。感染中は、水分をしっかり摂ってください。高熱でどうしようもない時以外は、解熱剤は飲まないようにしましょう。とにかく体外から身体を冷やすことを考えてください。発熱は免疫力を高めるために出てくるものです。 タミフルは有名になり過ぎた特効薬です。良く効きます。服用すると急速に快方に向かいますが、ウイルスを殺す作用は一切ありません。調子が良くなったからといっても、少なくとも2~3日はウイルスの排泄が続いているので、周囲へ感染を拡大しないよう注意をはらってください。

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体育の日に思うこと

日本では今日は体育の日。1964年、東京オリンピックの開会式が行われた日にちなんで制定された休日でしたが週末を連休化するために、毎年日にちが変わってしまうことになりました。 さて、文科省が発表したところによりますと、運動しない20代前半は運動をする40代後半と同じ体力だとしています。運動をしないとダメだぞって言われているようですが、私個人としては、文科省が考える運動とは、おそらくかり違うものです。ジョギングしたり、ジムに通ったり、なんらかのスポーツをしたりすることを、一般には運動と言うようですが、生物学的にはこのようなことは何もしなくても、健康上はなんら問題がないと思うのです。もちろん娯楽としては別ですけど。 動物の行動を見てください。獲物を追う時や危険を回避する時以外は走りませんよね。普段はゆっくりと歩きまわっているだけです。歩かなければ餌にありつけないわけですから、歩くしかありません。したがって野生の世界では、足の骨折は死に直結するのです。動物の世界では、歩くことが生きていくための日常であって、競争するわけでも記録をつくるようなこともやるはずはありません。彼らの世界にもし言葉があったとしても、おそらく「運動」といいう単語はなかったはずです。 私の持論です。一生懸命運動しても、必ずしも健康に直結しないということ。運動は娯楽だと考えること。激しい運動は健康を害する危険性があること。運動を考える前に肥満予防することが健康には大切だということ。今太っていて、医学的に問題がある人は、とにかく痩せること。そして、一番大切なこと、それは歩くこと。動物としての基本動作である歩くことを、決して怠ってはいけません。 ヒトは高度に進化してしまったがために、動物としての機能が極度に衰えてしまいました。さらに摂取カロリーが極端に増えていることが、多くの病の原因になっているわけです。たくさん食べることは、単に摂取カロリーが増えるだけではありません。塩分やコレステロールの摂取量も当然ながら増えるわけであり生活習慣病が増えていることは必然です。食生活とがんの関係も今では常識。食べるものが多くなれば発がん物質と言われる化学物資等が体内に取り込まれる総量が増えること、これもまた当然のことです。 運動から食の話しに移ってしまいそうですが、これらは非常に密接に関連していることで、切り離しては論じられないものです。今日は体育の日ですから、運動に関して重点を置きたいと思いましたがやはり食の問題に触れないわけにもいきません。  最後に結論ですが・・・「食を少なく、運動多く」 これが健康の基本です。もちろんこの運動は「歩くこと」が中心になります。歩け歩けどこまでも。歩けるものであれば、より遠くまで歩きましょう!人が多くて、時間がなくて、はたまた大気汚染がひどいから・・・そんな「できない」理由をあげていても仕方がありません。四の五の言わずにとにかく歩くことです。 気候が良い今の季節、歩くには最適です。今から歩くことを心がけ、ぜひ習慣にしたいものです。 さて、お知らせです。 今月も「「健康(長生き)とお金」について、ミニセミナーをおこないます。健康で長生きしたいものですが、長く生きるためには「お金」の問題を考えておかなければいけません。 少人数でお茶を飲みながら気楽にお話しをしたいと思います。ご興味のある方は是非お気軽にご参加ください。ご参加は無料です。 —————————————————————————————————- 健康で長生き ピンピンコロリ  メディポート  堀 眞 将来の資産設計         ホープウィル 鈴木 景子 場所 Hopewill Group (HK) Co., Ltd. 会議室     Suite 2305, Wing On Centre,    110-114 Connaught Road Central, Hong Kong 日時 10月11日  午前10時から12時 —————————————————————————————————- ご希望の方は、お名前とご連絡先電話番号を、このメールへのご返信でお知らせください。ご質問はメディポート 堀 (Tel 2577-1568) または ホープウィル 鈴木(Tel 3583-0486) までお気軽にどうぞ。

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健康と経済

なんだか堅苦しいテーマのように感じるかもしれませんが要は「健康になれば経済的に得する」というお話です。 厚生労働省が、2009年度にメタボリック健診(特定健診)を受診した40歳から74歳の人のうち、前年度の医療費がわかる人を対象に医療費の変化を調べた統計がネタです。その数269万人にものぼりますから相当大きな母集団となり、統計的にはそれなりの意味を持つものになっています。 それによると、メタボリック症候群と診断された人の医療費はそうではない人よりも年に8~12万円多いことがわかったといいます。ちなみに40~49歳の男性の場合は、その差が10万円程度になるそうです。 日本の健康保険制度では。70歳未満は3割負担(70歳以上の後期高齢者は1割負担)なので、40歳代の男性であれば3万円程度個人負担が増していることになります。 メタボリック症候群の人が減量して、その診断を翌年免れたとすると、この人は3万円得することになります。たった3万円と単純に思ってはいけません。ダイエットすることで、食べる量が減っているわけですから、当然ながら食費が節約できているはずです。年間の食費を計算してみてください。 今度は総務省の統計を使って算数をしましょう。その統計によると、40~44歳の平均実収入(世帯収入)は547229円。食費の割合をあらわすエンゲル係数は23.5%。つまり毎月128599円が外食を含む食費にあたります。この世代の平均世帯人数は3.87人ですから、単純に一人平均を計算すると、33230円/月となります。 ここからは架空の計算になりますが、40代前半の男性がダイエットして毎日少しずつ飲食を減らしたとします。1割減らしただけでも毎月3323円、年間38676円です。上記の医療費の自己負担分の減少額をあわせると、なんと7万円近くになってしまうのです。健康状態が改善したうえに、お金も残るという嬉しい結果です。 もちろんジムに通ったりすることもあるので、それなりの出費はかかる場合もありますが、ダイエットすることに基本的には余計な出費は無用です。運動は毎日早歩きで30分。日常生活での運動に加えてこれだけできれば言うことなしです。 もうひとつ計算を…こちらは仮定であり大雑把なものですが、今回の厚労省の調査対象になった269万人のうち、仮に2割(538000人)がメタボリック症候群としましょう。(男女を平均するとこのくらいになると思います) この人たちが改善できた場合の保険での負担減少を考えてみます。メタボリック症候群とそうではない人の医療費の差が10万円とすると、このうち7割を負担してくれているわけですから、単純計算すると(538000×7万円)、年間で376億6千万円にもなります。日本全国健康志向が高まって、メタボリック症候群に限らず健康改善に取り組むことができれば、1兆円くらいの医療費削減は可能かと思います。 医療費の減少は医療機関の経営環境を圧迫することになります。現在のままの保険医療制度であれば、医療機関にとって国民の健康志向の高まりは、短中期的にみてもその経営を圧迫しますからこの制度の見直しが必要になります。個人的には、治療ではなく予防医学に対して手厚い制度へと転換するべきかと考えます。 仮定の話の上でのタラレバのお話しでは現実的ではありませんが、メタボリック症候群と言われた人が、ダイエットしてその改善を目指すことは、その本人にとって、あるいは疲弊している日本の保険医療制度にとって、確実にメリットがあることだけは100%確実なお話です。

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ノロウイルス感染流行中

香港衛生署によると、このところ胃腸炎を訴える患者が多くその80%くらいからノロウイルスが認められているそうです。例年であれば11月から翌年の1月くらいが流行期になるノロウイルス感染症ですが、今年はすでに7月から患者が急増しており、8月19日までに122人の患者が確認されており、2007年以来同時期としては最大数となっています。もちろん実際の患者数はこのレベルではなく、病院に行かない、あるいは病院に行っても検査されない感染者が相当数いるものと考えるべきであり、未知の患者数は数千数万のレベルになっていることでしょう。当然のことながら、今年はこの未知なる患者数も急増していることは用意に想像できます。 さて、ノロウイルスは食中毒としても側面と、一般感染症としての側面を持ち合わせており、感染予防はこの両面を理解しておく必要があります。 食中毒では最も多い原因菌・ウイルスに挙げられており季節によって変動するものの年間を通して患者発生をみます。よく「カキにあたる」といいますが、これはノロウイルス食中毒です。貝類はその体内でウイルスを濃縮するためノロウイルスに感染しやすい食品です。ただし最近の日本産のカキは無菌処理されるようになってきたので、安全性が格段に上がっていると思われます。ノロウイルスによる食中毒は食品の鮮度とは無関係にリスクが存在します。体調が悪い時に生カキはやめた方が無難です。確実に感染予防するには加熱処理しかありません。 一方でノロウイルスは通常の感染症としても重要です。嘔吐物、下痢便などの飛沫がミストとなって空間に漂いそれを吸いこんで感染してしまいます。感染力が極めて強くたとえば学校などでひとり感染者がいると、瞬く間に集団感染になることもあります。家庭でも同じなので、嘔吐物の処理には十分な注意が必要です。たとえば子供が吐いてしまったら、ノロウイルス感染を想定してその処理をする必要があります。処理にあたる人は必ずマスクとゴム手袋を着用し、また他の家族は同じ部屋にはできる限りいないことです。換気を十分におこなってください。汚物はビニール袋に密閉して処分します。汚染されたと思われる場所は家庭用の漂白剤を2%程度に薄めて拭いてください。 ノロウイルス感染は、症状として吐き気、腹痛、下痢に加えて発熱や倦怠感もあり、かつては「お腹に来る風邪」とも言われていました。このような症状がある場合はノロウイルス感染を疑って、周囲に感染を拡大しないように努めたいものです。 これからの季節、例年の流行期に向けてますます感染者が増えるものと思われるので、十分注意するようにしてください。 ご質問はお気軽にメールあるいは電話で、堀まで直接ご連絡ください。

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食中毒のお話

この夏、集団食中毒事件が日本で目立ちます。最近のニュースを拾い読みしても、数百人規模の集団食中毒事例、学校での発生、中には驚くことに災害時の救援食料で集団食中毒が発生しているなど、このところ食中毒が目立って多くなっているのではないかと感じていたことが裏付けられるようなニュースが少なくありません。最も新しいものでは、浅漬けを原因食品とするによる集団食中毒でしょう。浅漬けの業者は小さな企業ですから、これほどまでに大きな食中毒事件を起こしてしまったらアウト。おそらく廃業せざるを得ないでしょう。一般の飲食店はもっと厳しく、たった一人の食中毒発生が命取りになりかねません。衛生管理を徹底しない飲食店は一瞬にして事業が吹っ飛んでしまうリスクをはらんでいるのです。日本のある保健所では管内の飲食店に対して生かきを提供しないよう指導していますが、これはカキは生で食べることができるものの、リスクが大きいからです。万が一の時は廃業になりますよっていう親心でもあるのですが、それでも出してしまうのです。カキによるノロウイルス中毒は、飲食店の衛生管理とは一切関係がないところが怖いところです。最近、日本産のカキは無菌処理されるようになってきたので完全とは言えませんが、以前に比べると相当安全にはなっています。外国産は、その産地と人が多く住む地域とがどの程度離れているかで安全性に差が出ます。ノロウイルスはヒトの便から排泄され、浄化施設ではウイルス排除できないからです。そうはいうもののカキの産地に関して、そこまで詳しい情報はわかりませんから、やはり生カキを食べる時はそれなりの覚悟は必要です。体調が悪い時には食べてはいけません。 同様に飲食店の衛生管理ではどうすることもできない食品にレバーがあげられます。今年7月より、日本では生レバーを飲食店で出すことが一切禁止されましたが、こちらで問題になるのは腸管出血性大腸菌O(オー)157です。感染発症すると死亡リスクがあることがノロウイルスと決定的に違うことです。全面禁止を前にしてカウントダウンだといっては大量消費されていました。たかが生レバーのことで大騒ぎしている日本の風景に唖然とし自分との距離を感じてしまいましたが、そのころやはりO157など腸管出血性大腸菌類による食中毒事例が日本で急増しています。解禁された後も、焼いて食べることが前提で出されたレバーを生で食べた客が食中毒を起こしたということがニュースになりました。牛レバーは生で食べられるものと思い込んでいる消費者が少なくはないようです。 今年の日本の食中毒事例の多さは、この夏の暑さも原因かと思いますが、食中毒予防の基本を忘れていることと、食品に対する安全であるという思い込みも理由のひとつであることは間違いありません。 食中毒は飲食店で起きると、小さなのもでは地方のニュースに、集団発生だと全国版のニュースになって目立ちやすいのですが実は最も危険なのは一般家庭です。発生件数からすると、飲食店は非常に安全です。その意味から基本的な食中毒予防知識を誰もが身につける必要があります。賞味期限に強くこだわる人も少なくありませんが、弁当など短時間に食べてしまわないといけない食品に付けられる「消費期限」とは違って賞味期限はその期限が切れて、たとえしばらく置かれてしまった食品でも、食中毒を起こすことはまずあり得ません。賞味期限を過ぎたからと言って、どれも捨ててしまうのはもったいないことです。 肝心なのは、食中毒菌を「付けない」「増やさない」そして「殺す」という三原則です。たとえば、刺身に鳥肉などの肉汁を付けないこと(鳥はかなりの確率で食中毒菌であるカンピロバクターを持っています)、低温を維持して、たとえ食中毒菌が付着しても増殖させないこと、さらに摂食前に完全に加熱して殺菌することが大切です。食中毒菌が出すある種の毒素は熱に強いので、最後の砦である加熱が意味をなさない場合もあるので、やはりトータルの意味での食品管理(食中毒予防)が大切になります。生で食べる食品に特に注意が必要であることは言うまでもありません。 盛夏は過ぎましたが、食中毒は一年を通して起きています。特に家庭ではその予防を常に十分心がけてください。

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平均寿命、香港は男女とも世界一

日本の厚労省が発表した2011年の平均寿命で、26年間世界のトップにあった日本人女性の平均寿命が前年を0.4歳下回りとうとう香港に抜かれてしまった。東日本大震災が女性の平均寿命を0.34歳押し下げる要因になったほか、20歳代の自殺が増えたことが影響しているものと分析されているものの、トップの香港人女性の平均寿命と0.8歳もの差があるので、香港人女性の長寿世界一は揺るぎないものと思う。ちなみに香港人女性の平均寿命は86.7歳、日本人は85.9歳だ。また男性の場合はそれぞれ80.5歳、80.2歳となっている。 なぜ香港人の寿命がこれほどまでに長いのか、疑問に思っている人は少なくないが、これは医療レベルの高さと優れた医療システムに支えられているものといえる。細かなことは今回は書かないがここに住む日本人にとっても大きなメリットを享受できることは素晴らしい。 ちなみに平均寿命とは、0歳児が以後何年生きることができるかという年数のことであり、言い方を変えれば0歳児の平均余命のことを指すものだ。 平均寿命が延びることが幸福につながるかというと、必ずしもそうとは言えない。本来であれば助かることがなかった病気や怪我でも、医学の進歩でなんとか生かされるようになってきたがそれにともなって介護人口がとても多くなってきている。晩年を寝たきりで過ごして平均寿命以上に長生きしたとしても確かに長寿であることには違いない。しかし本当に伸ばしたいのは「健康寿命」と呼ばれるもの。身の回りのことはすべて自分で行うことができ、介護など無用という健康な時期が終わる歳、これが健康寿命だ。長寿社会にになればなるほど、いかに健康寿命を伸ばして、死ぬまで元気で過ごすかがとても大切になる。 長寿で、死ぬまで元気(ピンピンコロリ)な人が増えれば、きっと医療費も削減されるに違いない。それには若い時からの準備が必要。少食にして運動を多くすること。運動と言っても、昔の人は畑仕事が運動であったりしたわけだ。何も特別なことはしなくても良いので、とにかく歩くこと。自家用車に乗ることが悪いこととは言わないが、とにかく自分自身の足腰を衰えないように常に心がけることが、健康寿命を延ばす秘訣である。 便利で、しかも栄養過多の時代を漫然と過ごしていては将来寝たきりになってしまう確率が増す。長生きして、死ぬまで元気で暮らすこと。これは多くの人にとって幸せと言えるものではないだろうか。

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壊死性筋膜炎(人喰いバクテリア)

先週、50歳代と60歳代の男女が相次いで壊死性筋膜炎と診断され、現在集中治療室で治療を受けている。感染経路は不明だが、原因菌はビブリオヴァルフィニカス。海水中にいる細菌であり、小さな傷口からも侵入し感染するので注意が必要だ。感染は足の傷口からが多い。この細菌は海産物から起きる食中毒をおこすビブリオ菌の近縁種だ。 発症は、初めは小さな腫れ程度。何かに刺されたのかあるいはどこかで打ったことに気がつかないでいたのかと思われるくらいの小さな症状から始まることが多い。ただし、症状は急激に悪化し、見る間に腫れが拡大し皮膚の色が赤から赤黒く変色するような変化が起きる。皮膚からは体液が浸み出てくるようにもなる。(壊死)さらに悪化すると壊死が急激に拡大し、手遅れになると病原菌は全身に拡大し死亡率が急上昇するため、やむを得ず足を切断することになる。非常に怖い病気だ。 患者はもともと肝機能に問題があることが多いという。特に肝硬変患者は危険であるが、私の身近で起きた事例は、とても健康的な40歳前後の男性だったので、誰にでも危険性があるものと認識し、注意しておきたい病気だといえる。 海でのケガに注意。海水浴中には、小さなケガでも特に注意が必要なので、特に岩場や石が多い海水浴場では素足にならないこと。足の皮膚の変化には注意必要で、赤い腫れなどが急に拡大したり、色が変わるなどした場合は、緊急を要するものと判断し、決して楽観視することなく医師の診察を受けること。 あまり馴染みのない病気ではあるものの、中年期以降の人は、海でのレジャーにはもちろんのこと、海水に直接間接的に触れるときも気を付けておきたい。(魚の調理時など)