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結核に対する注意

過去の病気であるというイメージが強い結核感染です。しかし、現在でも集団感染事例が散発するなど、十分な注意が必要であることを改めて認識しておきたいものです。最近の日本の事例ですが、大阪の社会福祉施設で30人もの集団感染が起きたり、北九州市でも会社勤務の8人が集団感染が起きるなど、全体の感染者数は、かつてに比べて減ってきてはいるものの決して安心できる状態にはありません。 日本の新規感染者数は10万人当たり13人強となっており、先進国の中ではまだまだ非常に多いものとなっています。20数年前には30人にも達し結核非常事態宣言がなされたときに比べると激減しているようには見えますが、今後東京オリンピックを迎えるにあたり、海外からの旅行者が増えることで結核感染が再び増える懸念があります。さらに海外からの労働力移入も制度化された現在では、しっかりとした対策を実施していかなければいけません。 さて、香港はというと、昨年の統計で新規感染者数4326人、医療統計上用いられる10万人当たりにすると50人を大きく上回っているのが現状です。もちろん中国あるいは東南アジアなど香港との交流が盛んな国々の感染者はさらに多いことから、海外に暮らす日本人も結核感染に対しての特段の注意が必要となります。私の耳に直接入ってくる情報だけでも、毎年ひとりは香港で日本人感染者が現れているので、実際にはさらに多くの感染者が出ているに違いありません。単純に1万人当たりの感染者数が5人であると考えれば、香港の日本人数人の感染者がいるものと考えられます。ほとんどの患者は半年間に及ぶ投薬治療を受けつつ、通常の生活を送っているので、昔、恐れられていた不治の病というイメージはまったくありませんが、知らないあだに周囲に感染を広げてしまう危険性に関しては今も昔も変わりありません。毎年一度は、必ず胸部レントゲン検査を受けるべきです。結核感染の多いところでは、胸部レントゲン検査は結核の検査だといっても過言ではありません。毎年受診する健康診断での胸部レントゲン検査は、思っている以上に重要な検査であるといえます。

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麻疹の流行に関しまして

現在、麻疹が流行していること関してはご存知の方も多いことと思いますが、香港でも感染事例が増えており、市民の不安も膨らんでいるようです。香港政府は香港人の予防接種率が高いことを根拠に不安を抑えようとしていますが、大陸からの観光客が多いことなどから、簡単に不安払拭はできないのではないようです。現在、香港のワクチンはすでにサプライヤーの元にはなく、医療機関によって買い占められたような状況です。 ところで日本では過去10年間に限ると、2007、12、14、15、16、18、19年と7回流行しており、先進国としては異例の事態となっています。また、2001年には20万人以上の麻疹患者を出し、「麻疹輸出国」の汚名を着せられたこともありました。その後、2007年に「麻しんに関する特定感染症予防指針」が出されて対策が強化されたたものの、麻疹流行を完全に抑え込むことが難しかったようです。 患者が多かったのは免疫のない人が多い18~40歳(2017年調査時)。50歳以上の世代は子どもの頃に麻疹にかかり抗体ができており、若年世代は2回の予防接種を受けているが、その世代は抗体を持っていないか不十分なため(予防接種を1回しか受けていないため)です。 厚労省は2007年の流行を受け、08年から13年までの時限措置として、麻疹抗体保有率が低い人たちのうち、中学1年生相当と高校3年生相当の2グループに追加の接種を行い、国内からの「麻疹排除」を目指しました。その対策は一定の成果を上げ、2015年に日本は麻疹排除状態にあると一旦は世界保健機関(WHO)に認定されています。 ところが、翌16年には関西国際空港をはじめ多数の地域で、17年には山形県などで、さらに今年は沖縄県や愛知県などで麻疹のアウトブレイク(流行)が起きています。この原因は、海外からの渡航者が麻疹ウイルスを持ち込んだためです。アジアではフィリピンで大規模な流行が起きており、十分な注意が必要な状況が続いています。 予防接種は麻疹風疹混合ワクチン(MRワクチン)の形で2回接種します。1歳児の1回目接種、小学校就学前の2回目の接種ですが、2回接種が始まったのは2006年からです。 日本の予防接種事業の混乱から、接種を受けることができなかった年代があったことや、1回しか接種を受けていない人のブースター効果が期待できる感染機会が限られてしまったことなどで、現在の流行を引き起こしている可能性があります。抗体の有無を確認し、抗体を失っている人の場合、あるいは低い抗体価しか保有しない人の場合は予防接種を受けることが望まれます。 世界的な麻疹流行という事態に対応するため、弊社健康診断の追加項目にあります麻疹抗体検査料金を特別価格でご提供することといたします。麻疹抗体検査 通常550ドル  特別価格400ドル健康診断申込み時に追加していただくか、あるいは健診当日までにお申し出ください。なお、麻疹抗体検査のみの受付はしておりませんので、あらかじめご了承ください。

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春節後のインフルエンザ流行拡大懸念

今年は異常なまでに暖かい春節となりました。暖かいことでインフルエンザの流行拡大が収まれば良いのですが、それほど簡単な問題ではありません。春節で多くの人が旅行します。中華圏では年間を通して最も多くの人が移動する時期にあたります。ヒトが動くと感染症も運ばれます。今の時季、運ばれる病原体の筆頭は、もちろんインフルエンザウイルスです。 今年は、中国人にとって人気の旅行先である日本でも大規模な流行となっています。今年も今の時期、多くの中国人が日本を訪れていることでしょう。彼らは日本でインフルエンザに感染してそのウイルスを持ち帰っていきます。毎年、年が明けてからインフルエンザの流行が急拡大する傾向にあるのは、休み明けに学校で急激に感染が拡大して、子供が持ち帰ったウイルスに家族が感染して…ということになるからだともいわれています。春節明けも同じことが言えます。もちろん職場でもリスクは同じです。 日本のある中学校のはなし、「あること」をして今季の感染者数が激減したそうです。この方法はまねたほうが良いと思うのでここで紹介しますが、毎日放課後に椅子と机、あるいはドアノブなど誰もが触れるところを除菌シートで拭いたそうです。除菌シートといっても既成のものではなく、消毒用アルコールで拭けば良いだけのはなしです。このことからわかるのは、インフルエンザ感染は、飛沫よりも接触によるものがはるかに多いのです。ウイルスが付着した手を顔にもっていくという無意識の動作が感染につながります。手洗いの重要性は改めて説明するまでもありません。 インフルエンザの流行のピークは今月いっぱい続き、その後徐々に感染者は減るはずです。ただし、流行の終盤にはA型よりもB型の感染者が増えてくるのは例年のこと。A型は現在2タイプが流行しているので、最大3回もインフルエンザに感染してしまうこともあるので、一度感染した人も含めて今しばらくは十分な感染予防に努めてほしいものです。これは自分自身のためだけではなく、学校や職場、そして家庭での感染拡大を予防するためでもあります。個人の意識が高まれば、地域的な流行規模は小さくなることが期待できます。

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インフルエンザ予防接種

今年もインフルエンザ予防接種がすでに開始されています。昨年よりワクチンは4種類のウイルス株に対応するもの(4価)になっています。今年のワクチン株はH1N1(A型 2015年ミシガン)H3N2(A型 2016年シンガポール)B型に関しては2017年コロラド、2013年プーケットの2種類です。 これらはWHO(世界保健機関)が直近の南半球の流行株を分析して、その年の北半球での流行株を予想したものです。WHOから北半球の政府機関に対して6月ころ通知され、その情報に基づいて各国では製薬会社に対してワクチン製造が委託されます。(南半球ではこの反対です) なぜ地名がついているのか?疑問に思う人も少なくないと思いますが、これらはその株が初めて分離された(発見された)場所と年を表します。実際にはその場所で何番目に分離されたかといった数字やほかのどのウイルスの系列になるのかも記載されて正式なウイルスの種類として登録されています。 インフルエンザワクチンはその効果を保証できるものではありません。しかし、やっと流行が治まってきた南半球の状況を反映しているものであり、短期のうちに流行株がガラリと替わってしまうことは考えにくいことなので、ある程度の効果を期待できることは確かです。もちろんウイルスは常にその構造が変化しているので、当然ながら効果が希薄になってしまうことも十分考えられることです。さらに新しい株が生まれてくることも珍しくはないことです。 では、接種をしたほうが良いのか、その必要性は低いのか? 疫学的な観点で考えると、私個人は接種したほうが良いと思います。仮に全員が接種した場合には、全体の感染率が確実に下がると思われるからです。肝炎のワクチンのように、抗体ができれば100%の効果が期待出来るのであれば良いのですが、インフルエンザウイルスは非常に手ごわい相手で、研究はされているものの、いまだに万能ワクチンは開発できていません。 ちなみに接種費用は250~1000ドルで、医療機関によって大きな差があります。必要とされる診察費用が非常に高い場合もあるようです。これからの季節はほとんどの医療機関がワクチン接種を行うと思うので、近所のクリニックで聞いてみてはいかがでしょうか。 インフルエンザワクチンは接種して1ヶ月後くらいに血中の抗体価がピークに達し、その後およそ5ヶ月ほど効果が持続するといいます。今からであればシーズンいっぱい効果が持続するものと思われます。接種を希望するのであれば本格的な流行が始まるまでに受けておきたいものです。時としてワクチンが不足する事態にもなるからです。流行は例年11~12月に始まり、香港では年明けくらいに本格化します。

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デング熱患者7名発生

香港衛生防護中心によると、香港で立て続けにデング熱患者が発生しています。8月2日から8日までの1週間に4人、また16日には3人の患者がデング熱に感染しているものと診断されています。 これらの患者が感染したのは獅子山公園であると思われていますが、デング熱を媒介するネッタイシマカ(やぶ蚊)は香港中に生息しており、獅子山公園だけが危険であるというわけでは決してありません。 デング熱は熱帯亜熱帯地方を中心に110か国以上で流行していて、毎年1億人が感染しているものと推測されています。患者の発生が日常的な熱帯地方では「風邪」とみなされるほどの一般的な感染症ですが、25万人ほどは重症化してデング出血熱に陥り、死亡リスクが急上昇します。初回感染では重症化することはほとんどありませんが、2度目の感染では重症化することが非常に多くなるようです。 デング熱は感染がわかっても治療薬はなく、対症療法的な処置が施されるだけで、ほとんどの患者は10日ほどで後遺症もなく治癒します。予後が良い感染症ではありますが、流行地では十分に注意することが必要です。 とにかく蚊に刺されないようにすることです。香港のように非流行地での感染に神経質になることはありませんが、流行地では注意が必要です。また熱帯地方を旅行した後に発熱した場合など、医師に旅行したことを必ず伝えてください。これはマラリアなどでも同じで、自分自身を守るための最低限の行動だといえます。 地球温暖化で熱帯地方の流行病が温帯地方に向けて拡大しています。今後も身近なところでデング熱のような熱帯病の患者が発生するかもしれません。そのようなときでも慌てず冷静にわが身を守る処置をとってください。蚊に刺されないようにすることは最も大切な感染予防です。身の回りの溜まり水(植木鉢の皿にたまった水など)をなくすなどすることもその基本です。

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人生100年に備える

人生100年に備える  平均寿命が毎年少しづつですが確実に伸びています。なかでも日本と香港が世界最長寿を競っていることは多くの人に知られている事実です。高齢化傾向は医療環境や衛生環境などが整った先進国において特に著しいものとなっています。いったいこの先我々の寿命はどこまで伸びるのでしょうか。ちなみに平均寿命とは0歳児の平均余命をあらわした指数です。もちろん平均余命も、いかなる年齢であろうと高齢化に伴い毎年伸びるものです。  平均寿命の年毎の延びは、1歳にも遠く及ばないわずかなものに過ぎませんが、厚生労働省の高齢者調査によると、日本人の高齢化がすさまじい勢いで進んでいることがわかります。これは平均寿命の延び方ではなく、100歳以上の超高齢者の数に顕著にあらわれているものです。最初の調査年となったのは1963年。日本における100歳以上の人口はわずか153人にしかすぎませんでした。ところが調査ごとに増え続け、1998年にはついに1万人を突破しています。その後はさらに増加の勢いを増し、最も新しい2017年の調査ではその数はなんと6万7824人となっています。国立社会保障・人口問題研究所の将来人口推計によると、現在70歳の人が100歳を迎える30年後には、100歳以上で「生きている人」は50万人を上回る数に膨れ上がるとされています。  100歳を超える高齢者は「おめでたいこと」として昔は例外なく受け止められていたものです。覚えている方も多いと思いますが名古屋の高齢姉妹「金さん銀さん」が存命のころまでは確かにその通りだったと思います。もちろん今でも長寿を喜ばしいこととして受け止める気持ちは残ってはいますが、100歳を超えたからといってもかつてほどの驚きはありません。さらにはめでたいという気持ちもそれほどではなくなってきたようです。超高齢者がもはや珍しい存在ではなくなったことと、やはり高齢化が大きな社会問題と認識されるに至って、その受け止め方も大きく変わってきたことがその理由ではないでしょうか。  ところで高齢化といってもどこか他人事のように感じている人も、特に若い人には多いことでしょう。自分自身が100歳を迎えるのは何年後になりますか。30年後、100歳以上の人口が50万人を超える社会を迎えた時、現在40歳の人は70歳になっています。その人が100歳になるのはさらに30年後。いったいどのような社会になっているのでしょうか。おそらく少子化もかなり進んでいると思われるので想像するに恐ろしいことです。60年も先のことに思いを至らせることは難しいのかもしれませんが、自分自身が100歳を迎えている可能性がかなり高いと思っておいたほうが良いでしょう。若い人には理解しがたいことかもしれませんが、現実問題として絶対に受け止めておかなければいけないことです。  そんなに長生きしたくない。太く短く生き、超高齢者の仲間入りすることなく早くにポックリと逝きたいと望んでいる人もあるようですが、高度に医療技術が進歩した現代では、死にたくてもそんなに簡単には死なせてはくれません。たとえば脳梗塞を起こして生死をさまよったとしても、できる限りの治療を施されて生かされてしまうのです。身体の自由が奪われてしまったとしても、一通りの治療が終われば病院の役割はそこまでです。たとえ寝たきりのような状態であっても、退院させられてしまいます。その後は基本的に自宅や施設で過ごすことになりますが、たとえ病院に残ることができたとしても様々な制約の元たらい回しにされることさえあります。いずれにしても本人の意思とは正反対の、細くとてつもなく長い人生になってしまう可能性があるのです。家族にもきわめて重い負担をかけることになります。だからこそ、どうせ長生きしてしまうのであれば、とことん健康で長生きすることを誰もが目指しておくべきなのです。  高齢になっても元気でいるためには、若い時からの準備が必要です。自分自身の健康状態を健康診断などで客観的に把握し、何をするべきか考えなければいけません。もし健康状態に問題を抱えているのであれば、できる限り早期に改善するべきです。循環器系疾患のリスクを少しでも低くするために、太っている人は痩せることが最優先事項となります。これは特に男性にあてはまることです。摂取カロリーの制限と運動が必要です。運動は骨を丈夫にして将来の骨折リスクに備えることにもなります。がんを避けることは困難ですが、寝たきりのリスクを低くすることは自分自身の努力で可能です。  今は若いと思っていても、必ず身体は老化します。そのスピードをいかに緩やかなものにするかは誰にとっても大きな課題です。やらなければいけないことは人それぞれかもしれませんが、無頓着に過ごしていては将来必ずつけが回ってくることになります。目標は、100歳を迎えても自分でトイレに行けること。なんとかこれだけの体力を残すことができれば、自分も家族もハッピーです。さあ、今日からその準備にかかりましょう。

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インフルエンザ

インフルエンザは寒くなって湿度が低下してくるとたちまち流行が始まります。今季、日本でのインフルエンザ流行は12月初頭から本格化しました。例年、香港での流行は少し遅れて年明けくらいからでしたが、今季の流行は開始時期も感染率も日本と並ぶ状況でした。インフルエンザウイルスは乾燥に強く、多湿に弱い。ヒトの免疫力は気温の低下とともに落ちると思われることから、毎年冬に流行が繰り返されてきたわけです。 しかし、今季の流行はいつもとはかなり異なるものでした。昨年は真夏に季節外れのインフルエンザが流行したことを覚えていますか? これまでほとんど例を見なかったパターンで、冬の流行がかなり大きなものになるのではないかと個人的に不安を覚えたものでしたが、その漠然とした予想が的中したかたちとなりました。例年の流行パターンはA型の流行が続き、春先になってB型の感染者が増えてくるというものでしたが、これが今季は混在して流行し、中には重複感染してしまったケースもあるようです。これも今季の流行の大きな特徴であり、流行規模が非常に大きなものとなった原因にもなっているようです。 多湿に弱いと思われていたインフルエンザウイルスですが、香港の春は湿度がとても高いにもかかわらず流行が継続することが、私の長年の疑問でした。専門家に訪ねても明確な回答は得られませんでしたが、つい最近、その謎が解明されたようです。確かに湿度が高くなると流行が抑えられるのですが、極端に高い湿度、つまり100%に近い超高湿度の環境においてはインフルエンザウイルスの活性が高まるとの報告があったのです。 これからしばらく香港は極めて高い湿気に包まれます。そのため流行していたウイルスはその高い感染力を維持していくのではないかと思われます。少なくとも今月いっぱいは注意が必要です。手から口、鼻、眼を通してウイルスが体内に侵入します。ヒトは無意識のうちに手を顔にもっていくものです。とにかく手洗いです。多くの感染症予防のためにも手洗いは基本中の基本です。適切な栄養摂取と睡眠時間の確保で、体力(免疫力)の低下も防ぎたいものです。

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インフルエンザ大流行中

インフルエンザが猛威を振るっている。昨年は珍しく真夏にインフルエンザが流行していたので、次の本格的な流行シーズンが心配であったが、案の定、現在近年にない大流行となっている。日本での本格的な流行は昨年12月に入ってからだった。夏から秋口にかけての流行の後は比較的落ち着いた動きとなっていたものの、12月に入るや否や全国的に患者数が激増してきた。今季は西日本から流行が拡大したかたちで、1月になると全国的に‟警報レベル”の流行となっていた。日本のインフルエンザの流行は全国5000か所の医療機関を観測ポイントとして、毎週の患者数を保健所に報告。患者発生状況に応じて保健所単位で注意報や警報を出している。 香港での本格的な流行は、日本の流行よりおよそ1か月遅れる。確たる根拠があるわけではないが毎年そのような傾向があることを感じている。今季は1月に入って香港での患者数が激増しているのでその傾向今年も同じだ。 1月はクリスマス以降のホリデーシーズンに日本など流行地を訪れた人がウイルスを持ち帰ってくることも流行の要因となる。日本人学校でもインフルエンザが流行するタイミングは冬休みが明けてからということを聞いたことがある。おまけに今年は1月初旬に急に冷え込んでいる。この気温の急降下がインフルエンザ流行のきっかけとなっている。先週から香港は寒気にすっぽりと覆われている。この寒さは今週いっぱい続きそうであるが、こんなに長く寒気が居座ることは非常に珍しい。私は30年近く香港に住んでいるものの、最低気温はともかくとして、このように低温が続くことは記憶にない。湿度も低い状態だ。この低温と乾燥がインフルエンザウイルスに力を貸していると思われるので、インフルエンザの流行には今後さらに警戒が必要となる。 さて、インフルエンザの感染予防であるが、とにかく手洗いの励行といえる。外出後は必ず石鹸で手を洗って欲しい。マスクの使用は自分が感染しないようにするためというより、自分から感染を拡大させないためのものであると思うこと。もちろん最近の日本製マスクはウイルスなどの通過を極力抑えた優れたものが多く出ているが、正しく装着しないとほとんど意味がない。汚染された手を口や鼻に持っていく機会を減らすことができることはマスクの利用価値として大きいのかもしれない。気道の乾燥が感染リスクを増す。鼻腔、気道の保湿のために昔ながらのガーゼマスクをすることは意外にも効果的だ。なお、うがいに対して積極的に効果を認めているのは日本だけだそうだ。免疫力も維持しなければいけない。睡眠時間の確保やバランスが取れた栄養摂取は大切なポイントとなる。 おかしいと思ったらマスクを着用して周囲への感染拡大を防ぐようにして、医療機関を受診して欲しい。早く治療薬を服用すれば治りやすい。インフルエンザとわかったら出勤・登校は控えること。熱が下がっても治癒した証拠ではなく、ウイルスの排泄は続いている。会社として独自のルールを作ってSickLeave として一定日数休ませる措置が取れることが望ましいだろう。無理して出社して社内で感染拡大させてしまうことは言語道断であるが、タミフルなどを服用して熱が下がったからといってすぐ出社することは感染拡大させてしまう可能性が高いことも認識しておきたい。 まもなく春節。暖かい春が来ることを期待したい。これから湿度が上昇するが、それでもインフルエンザの流行は3月まで続く。少し暖かくなってきても当分は注意が必要であることを忘れてはいけない。香港は春先の湿度が高すぎることでインフルエンザ流行が収まらない可能性がある。最近の研究結果で、ある程度の湿度はインフルエンザウイルスの活性を低下させるものの、100%に近い湿度になると反対に活性が増すということが明らかにされた。香港や華南地方は正にこれからの季節、注意が必要になるわけだ。

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インフルエンザ大流行の気配

インフルエンザの流行の拡大が懸念されます。今週は急激な気温低下が予想され、この急変をきっかけにインフルエンザの流行が急拡大する可能性が指摘されています。ちなみに月曜日の最高気温は昼間20度くらいに上昇しているものの、夜半近くには一桁まで低下します。北米の記録的な寒波と同じ北極からの寒気が今週はアジア方面に南下するためで、日本を含めて低温傾向は厳しいものになるようです。  低温と乾燥はインフルエンザウイルスにとって実に好都合であり、この条件に合致する日本では毎年冬季に必ずインフルエンザが流行します。香港では例年、日本の流行におよそ1か月遅れて本格的な流行となるため、今の時期はまさにその時にあたり特段の注意が必要となります。クリスマスから新正月にかけて、多くの人が日本を訪れていますが、おそらくインフルエンザに感染する旅行者も少なくはなかったと思います。感染しても発症しない場合もあり、こういう人たちが香港に戻って来て感染を拡大させてしまうことも考えられます。これからの時期、冬休みが明けて子供たちの集団生活が始まる学校内での感染者数の急増にも十分注意する必要があります。  気温が低下すると一般に免疫力が低下します。急な気温低下では特にその影響が大きいため、時期的な要件も重なる今週はとても注意しなければいけません。先週末の香港は天候が悪かったので湿度が高めでしたが、週明けは再び乾燥してきて低温と重なるためインフルエンザが感染拡大しやすい条件が整うからです。  香港は春節頃から湿度が急上昇しますが、なぜかインフルエンザの流行は少なくとも3月いっぱいまでは持続します。乾燥には強いのがインフルエンザウイルスの特徴であり、反対に多湿には弱いはず。これはインフルエンザに関しては長年の常識であっただけに、香港では多湿になっても流行が持続されることは私にとってもこれまで大きな疑問でした。10年以上前になりますが日本の高名な感染症専門医、研究者に直接質問できる機会にその疑問をぶつけてみたことがありますが、明確な回答は得られませんでした。昨年、気温と湿度が高い真夏に香港でインフルエンザが大流行したことを覚えてますか。多くの方が亡くなってしまいました。なんとそのウイルスは冬に流行するものと同じタイプだったのです。実は、湿度が100%くらいの極端に高い条件はインフルエンザウイルスの活性が高まることが最近判明したそうです。  粘膜が乾燥すると、粘膜でのバリア機能が低下します。マスクを感染予防として使用する人も少なくはないようですが、個人的には乾燥した空気を吸わないための道具と考えたほうが良いと思います。そのためには厚手のガーゼマスクの着用をお勧めしたいものです。また手洗いの励行は思っている以上に感染症予防に効果的です。特にモノに触れる機会が多い指先はしっかりと洗いたいもの。また、免疫力を下げないためにも適切な睡眠時間の確保や栄養摂取に心がけることは言うまでもないことです。既に流行している普通感冒(風邪)の予防にも直結します。  これからの時季、急な発熱や関節の痛みなど全身症状が表れた場合はインフルエンザを疑い、すぐに近医を訪ねてください。抗インフルエンザ薬は効果的ですが決して無理をしないことです。体調が良くなっても2~3日はウイルスを排泄していることがあるので、感染の拡大を防ぐためにも出社や登校は慌てないで余裕を持った方が良いでしょう。

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新年あけましておめでとうございます。

新年あけましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になり誠にありがとうございました。2018年、本年も何卒よろしくお願いいたします。 本日から始まる2018年、皆様におかれましてはどのような新年を迎えられましたでしょうか?一年の計は元旦にありと、今年も新たな計画を立てて頑張ろうと意気込んでおられる方もあるかと存じます。計画には挫折が付きものですが、何度でもやり直せば良いだけです。ダイエット、禁煙etc.ぜひ頑張ってください。 今年は旧正月が遅いことで、経験的に寒い冬になるのではないかと思っています。春の訪れがいつもより待ち遠しいのかもしれません。現在日本では季節性インフルエンザが大流行しています。年末年始を日本で過ごした方々が香港に戻ってくるこれからの時期は特に注意が必要です。インフルエンザは急激な気温低下を合図に患者数が激増することが多いようです。くれぐれもご自愛ください。 弊社は今年も皆様の健康の一助になれるよう引き続き努力いたします。健康診断を受けていただくことはもちろんですが、日常、健康に関しましてご質問などがございましたら、お気軽にお声かけください。よろしくお願いいたします。 皆様の今年一年の健康とご多幸をお祈りいたします。