インフルエンザ予防接種
今年もインフルエンザ予防接種が開始されています。昨年と同様ワクチンは4種類のウイルス株に対応するもの(4価)になっています。H1N1(A型 2018年ブリスベーン)H3N2(A型 2017年カンサス)B型に関しては2017年コロラド、2013年プーケットの2種類です。(B型に関しては昨年と同じ) ちなみにプーケット株は、元は山形で分離されたものです。 WHO(世界保健機関)が直近の南半球の流行株を分析して、その年の北半球での流行株を予想します。この情報は北半球の政府機関に対して毎年6月ころに通知されます。これに基づいて各国では、自国での流行株情報を加味したうえでワクチンに加えるウイルス株を決定して製薬会社に対してその製造が委託されます。(南半球ではこの反対です) なぜウイルス名に地名がついているのか?疑問に思う人も少なくないと思いますが、これらはそのウイルス株が初めて分離された(発見された)場所と年を表します。実際にはその場所で何番目に分離されたかといった数字やほかのどのウイルスの系列になるのかも記載されて正式なウイルスの種類として登録されています。 インフルエンザワクチンはその効果を保証できるものではありません。しかし、やっと流行が治まってきた南半球の状況を反映しているものであり、さらに短期のうちに流行株が大きく変わってしまうことは考えにくいことなので、ある程度の効果を期待できることは確かです。もちろんウイルスは常にその構造が変化しており、当然のことながらせっかくの効果が希薄になってしまうことも十分に考えられることです。 では、接種をしたほうが良いのか、その必要性は低いのか? 疫学的な観点で考えると、接種したほうが良いと思われます。また社会全体の接種率が高いほど、全体の感染率が確実に下がるとされています。肝炎のワクチンのように、抗体ができれば100%の効果が期待出来るのであれば良いのですが、残念ながらいまだに万能ワクチンは開発できていません。(開発は試みられています) ちなみに接種費用は250~400香港ドル程度で、医療機関によって大きな差があります。診察を必要とする場合は、この倍額程度ではないでしょうか。費用については希望医療機関で確認してください。 インフルエンザワクチンは接種して3週間くらいで血中の抗体価がピークに達し、その後およそ5~6ヶ月ほど効果が持続するといわれます。さらに流行期間中はインフルエンザに感染してしまうことも少なくはなく(感染と発症は別です)、ブースター効果(増強効果)を期待することもできます。今の時期に接種すればシーズンいっぱい効果が持続するものと思われるので、できれば本格的な流行が始まるまでに受けておきたいものです。急に流行が始まったことがニュースになると、一気にワクチンが不足する事態にもなります。日本の流行状態をみると、香港や華南での今年の流行開始時期は早まりそうです。